「つみたて投資」について関心はあるけれど、どうやって始めるの？
みんなはどうしているんだろう？　こんな風に思ったことはありませんか。

今回は、3,100名以上のメンバーが所属する、「自由で等身大に生きる、女性主体の金融コミュニティ『きんゆう女子。』」のFounder 鈴木万梨子さんにインタビューを行い、「きんゆう女子。」メンバーによるアンケート回答から「つみたて投資に関する生の声」を聞かせていただきました。

このアンケートは、「きんゆう女子。」コミュニティの中でも積極的に活動しているコア・メンバーのみなさんに、「投資の中でも、始めやすいはずだけれど、いまいち馴染みがうすいスタイル『つみたて投資』についてお伺いしたもの」です。

鈴木さんがおっしゃるには、「きんゆう女子。」で「つみたて投資」を始めている人たちは、始めてから2～5年の方が一番多いそう。これから投資を始めたい人にとって、一歩先をいく女性たちからの役立つコメントや、励みになるメッセージは参考になるものも多いことでしょう。

月々の収入から一定金額を積み立てる「つみたて」。
預貯金等に積み立てる「つみたて貯蓄」に加え、つみたてNISAの登場を受け、投資信託等に積み立てる「つみたて投資」も一般的になってきました。
まず、アンケートにお答えくださった方のうち、どれくらいの人が「つみたて」を行っているのかみてみました。

つみたて投資、つみたて貯蓄の割合
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「アンケート結果から、『つみたて投資』をしている人が約52％、『つみたて貯蓄』をしている人が約45％いらっしゃることがわかりました。これは約97％の人が『何らかの形で月々の収入から一定金額を積み立ている』ということですね」（鈴木さん）

アンケート結果では、約半数の45％の人はまだ「つみたて投資」をしておらず「つみたて貯蓄」のみということでした。まだ「つみたて投資」をはじめていない人たちに、どんなことがあると投資が始められそうか聞いてみました。

（回答者52人 「教えて！きん女。」アンケートより）2022年11月〜12月取得
（回答者数52人のアンケートのためパーセンテージはご参考の傾向値）

どんなことがあると投資を始める？
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・現在は学生で、来年度から就職→　一人暮らしの資金が必要なため、まだ始めていません。特別な条件というよりは、社会人として働き始め、新生活をスタートするための臨時的な出費が落ち着いたら「つみたてNISA」の口座も開設しようと考えています。

・毎月銀行に普通に預金をしていましたが、転職で年収が下がり運用したいと思った。

・NISAが積立も一般も両方できるようになったら、つみたて投資を考えます。

・つみたて投資をしたいくらい魅力的な商品があればしてみたくなるかも

（同上アンケートより）
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「ライフステージが変わるタイミングや、NISAなど制度の拡充や投資のメリットが見えてきたら始めたいという声が多いようですね。また、実際に『つみたて投資』を行っている人たちは、身近な人や信頼できる人から教えてもらい始めた。という声がたくさんありました。」（鈴木さん）

それでは、なぜ「きんゆう女子。」のみなさんは一括の投資ではなく「つみたて投資」を選んだのでしょうか。

なぜ「つみたて投資」を選びましたか？
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・まとまったお金がなくても少額から始められるからハードルが低かったです。投資信託は当時の人気ランキングを参考にしました！

・ その時の状況に左右されないのと、時間に縛られないのが便利だから。

・つみたて投資を始めたのはNISAの税制優遇があるからです。商品や銘柄は本を読んだりして決めました。

・「長期・分散保有」が大事だと思い、つみたて投資に興味を持ちました。

・為替や、世界情勢によって変化がある中で惑わされず積み上げたい。企業を応援する点でも預金では、お金が動いている感じがしない

・預金よりリスクはあるが、それだけリターンも期待できるから、ある程度は投資に回したいと思った。

・初心者でも簡単に始められると思った。

（同上アンケートより）
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「驚いたのは、『つみたて投資』を始めたきっかけは身近な人や信頼できる人からのすすめではあっても、同時に自分自身でしっかりと調べ、つみたて投資のメリット・デメリットを理解している人が多くいたことです」（鈴木さん）

「つみたて投資」は、

　・少額で始められる
　・購入タイミングを分散させることでリスクも分散させられる
　・「つみたてNISA」では、税金の優遇措置を受けられる

など、投資に詳しくなればなるほど活用したいコツが詰まっていることが見えてくる投資スタイルです。

一方、注意点として、短期で利益を目指すことには向いていないことや、ほかの投資も同様ですが、元本割れの可能性もあるということがあげられます。手数料の種類や料率も色々あります。そういったところも、自分なりに調べ、納得いく方法を選ぶことが肝要です。また、早めに始めたことによって練習や失敗を経て自分のスタイルにたどり着けたという声もあったとのことです。

どんな種類の金融商品で「つみたて投資」をしているかについても鈴木さんに伺いました。

「複数選択もありますが、一番多かったのが『つみたてNISA』で行うインデックスの投資信託。次は、NISAを活用しない『つみたて投資』で行うインデックスの投資信託です。長期で投資を行うことを前提に、市場の成長とリンクするインデックス投資が人気のようですね」（鈴木さん）

それでは、みなさんが、「つみたて投資」をしている目的はどういったことでしょうか。

様々な目的がありましたが、断然多いのが「漠然とした不安」と「老後資金」でした。
「何もしなければ、漠然とした不安は不安なまま。投資は一つの手段ですが、若いうちから少しずつつみたてて、お金を運用することに慣れておくことで、不安が和らぐかと思います」と鈴木さんは言います。

その他にも・・・・。

「つみたて投資」をする目的は何ですか？（※複数回答可）
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・これから人生でもつらかったり、苦しかったりすると思うので、そんなときに自由に使えるお金を用意したいと思っています！

・自分自身と家族に選択肢を残すため。

・目的を決めてません。〇〇のためにいつまでに〇〇円！と目的がはっきりしているものは、いずれ無くなることが決まっているお金。それが無くなっても余力が十分ある(自由がある)状態を確保したいです。

・いきなり入院したり、急な大きな出費に備えて。会社でいう利益剰余金みたいなもので何かあったら取り崩す。

（同上アンケート、「その他の目的」を選んだ方のコメントより一部抜粋）
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「つみたて投資」をする（＝お金を長期運用する）ということは、"お金に働いてもらう"ということになります。自分が働いて得られる給与所得以外に、"お金に働いてもらう"と、漠然とした不安からも少し解放されるのだと改めて納得しました。

いろいろ生の声を聞いていると、「つみたて投資」を実際にやっていて良かったことや失敗談なども気になります。アンケートでは、この点についても聞いています。

「つみたて投資」を始めてよかったと実感したことはありますか？逆に失敗談はありますか？
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＜始めてよかったと実感したこと＞

・評価額がプラスになった画面をみたとき

・知らない間に貯まっていた。増えていた！

・「つみたて投資」をして、人生の基盤みたいなものができたのはよかったと思います。

・ マイナスになることもあるけど、着実に資産が積み上がっていて、増えるのをみるのが楽しみ。

・増えているのをみると嬉しい。勢いを持って始めてよかったなと思いました。

・投資に興味を持てるようになったこと

・値動きが自分ごとになるので、経済や金融の情報がより身近になりました。

・定期的に経済や金融ニュースに注目するようになり、面白いですし、勉強にもなります。毎日が充実しています。

＜失敗談＞

・自分だけで考えていても良くないかなと思い、セミナーにも色々参加して、その中で勧められていたファンドを一部組み入れましたが、一年経つとそのファンドだけマイナスの結果で足を引っ張る状態に。自分で納得して選択したわけではなかったので後悔が大きく、やはり自分で考えることが大切だなとしみじみ痛感しました。

・コロナで市場が悪くなった時に売ってしまって、マイナスになってしまった。

（同上アンケートより）
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「お金が増えたと実感できるのが嬉しい」という意見が多いことが伺えます。投資の醍醐味は運用益が出ること。これは預金では味わえないことです。他にも「経済や金融が身近になり、毎日が充実している」との声もあります。一方、失敗談としては、「投資する商品を自分で納得して選択しなかった点」があがっています。また、「相場が大きく下落した時に焦って売ってしまったこと」を失敗にあげている人もいました。

鈴木さんがおっしゃるには「つみたて投資では、毎回同じ額を買い付けるので、相場が上がっている時には少なく買う、〇〇ショックなど相場が下落した時は同じ金額で沢山買うことができるという特徴があります。一時的な下落で焦って売ってしまうと、安い値段で買うことができなかったことになり、あとで市場が上向いた時に失敗だと思うのかもしれません」とのこと。

このお話からも、老後の資金を目的にしている場合は取り崩しタイミングがキーになりそうです。

「金融の動きは、いつどんなふうに変化するか予想がつかないもの。でもある程度慣れてくると、ああこういう時なんだなと客観視できます。そういった冷静さを保ちながら（笑）、お金を使うときも『基本は自分が必要だ、使いたいと思う分を使う』そういう意識で投資・運用を継続しながら、老後生活を楽しめたらいいなと私は思っています」（鈴木さん）

最後に、今回アンケートに回答いただいた『きんゆう女子。』のみなさんに、これから「つみたて投資」を始めたい方へのアドバイスを聞いてみました。

これから「つみたて投資」を始めたい方に、皆さんからアドバイスがあればお願いします
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・投資って思ったよりも身近なもの！怖くても、投資に興味があるという気持ちがあるなら、きん女。メンバーと話をするだけで考えが変わるかも？！

・知らないことが多いし...と思っていても、少額からはじめて少しずつ勉強していけば問題ないかと思います。その人によって投資の最適解も異なるので、自分なりの投資をしていけばいいのではないかな、と思います。

・月々いくらで考えるのではなく年間でいくら出せるかというスケールで考えて「この金額ならできる」と見通しが立てられるなら始めた方が良い。一攫千金で儲けよう！というのではなく1円と1分の価値を考えられる人にこそ向いていると思う。

・勉強してから始めようと思っていましたが、その結果私はなかなか始められませんでした。勢いをもって登録し、いまはやりながら勉強中です。勢いはある程度あったほうが良いかなと思います。私は始めて本当に良かったです！

・まずは始めて、商品を変える、商品を増やす、減らすなど、色々できると思います。

・最初はちょっと手間がかかるけど始めてしまえば楽ちん！老後の心配を少しでも減らせたら...と気になっている方ぜひ始めてみてください！

・わたしは月3,000円から始めました！そんな少額からでもOKなんですよ♪

・「どんな未来を過ごしたいか」をイメージすると、ワクワクした気持ちで始められると思います。開設までの手続きに苦労したり、面倒に感じることもあるかもしれませんが、それさえ乗り越えられれば、素敵な未来が待っていると思います！

・少額からでも始めてみると、自分のお金が世の中のお金の動きに繋がっていることが実感できると思います！ぜひチャレンジしてみてください。

（同上アンケートより）
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様々なアドバイスをいただきましたが、意外だったのは「まずは始めてみる」という意見が多かったこと。実際、月3,000円から始めているというご意見もあったとおり、「つみたて投資」は商品によって少額から始められるものもあります。「勉強をして、理解をしてからつみたて投資を始める。」というのではなく、「まずは少額からでも始めて、それから学んでも大丈夫」というのは、経験した人だからこそ言える貴重なアドバイスです。

「色々、メンバーさんからの心強いメッセージを読んで、投資は意外と身近なのかもと思ってもらえたかと思います。もし自分が『今は投資をする時ではない』と思ったら、それもOK。来るべき時に備えて頭の片隅にでも置いておきましょう。変化の多い時代。経済やお金について楽しみながら向き合っていると『自由で等身大に生きる』ヒントがたくさん見つかります。そしてお金についてオープンに話せる人間関係があると、いいと思います。近い存在の方と話せるのが理想ですが、なかなか触れにくい場合は安心できる距離のある仲間でもいいし、金融機関の方でもいい。立場の違う人、3人くらいと会話できると良いですね」（鈴木さん）

お金の話はなかなかしにくいからこそ、みんなどうしているのか気になることばかりです。
今回は「つみたて投資」に関して、「きんゆう女子。」コア・メンバーさんのご協力で、いろんな視点、経験値を得られ、「投資は何も遠い存在ではない。いつでもはじめられる、意外と身近な存在である」と、知ることができました。

▼金融ワカラナイ女子のためのコミュニティ「きんゆう女子。」について

「お金にとらわれず自由で等身大に生きる」というコンセプトのもと、2016年3月3日兜町・茅場町で発足。どの金融機関にも属さず、誰に対しても等間隔のポジションを取っている81.7%が20代～30代の女性コミュニティ。FinTechから家計管理、世界経済まで広義の金融を女性主体で考える場を提供している。企業のメッセージを伝えつつも特定の金融商品や金融サービスを販売・仲介しないポリシー。金融リテラシー向上による女性の経済的自立を目指すことは、国連の「持続可能な開発目標（ＳＤＧｓ）」の「5：ジェンダー平等と女性のエンパワーメント」にも合致します。

URL：https://kinyu-joshi.jp/
Words,Illustration,Photo: きんゆう女子。

2023/2/20

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