近年、急速なスピードで進化を続ける渋谷駅。新南改札直結の歩行者デッキで繋がる場所に、世界有数のホテルグループ「ハイアット」が運営する中長期滞在型施設「ハイアット ハウス 東京 渋谷」が2024年春にオープンしました。コンセプトは「渋谷で暮らすように滞在する」。海外からのビジネスマンやファミリー、インバウンド観光客など、利用者のライフスタイルに寄り添いながら快適に過ごすことができる、アパートメント形式の施設の魅力を、1泊の宿泊体験を通してお伝えいたします。

ゆっくり過ごせるように設計された客室と館内施設

中長期滞在型のホテルブランド「ハイアット ハウス」は、金沢に続いて日本国内では2拠点目。東京へは今回が初進出となり、渋谷桜丘にオープンしたばかりの複合施設「Shibuya Sakura Stage」内に位置します。ゲストの平均利用期間は4泊〜5泊。2月末の開業以降、現在まで予約の約9割は海外のビジネスマンや旅行客なのだとか。

今回筆者が宿泊したのは、キングサイズのベッドがある32平米の客室「キング」。白やブルーを基調としたナチュラルかつ明るいインテリアで、リラックスしながら過ごすことができる快適な広さです。部屋の中は、渋谷の中心とは思えないほど静かで驚きました。

長期滞在を想定しているため、すべての客室にキッチンと冷凍冷蔵庫、オーブンレンジ、洗濯乾燥機、ワーキングデスク、バスタブなどが設置されています。55インチのスマートTVで、映画やドラマなどの動画配信サービスを心ゆくまで楽しむこともできます。

宿泊ゲストが自由に利用できる「室内プール」は必見。プールサイドにはチェアやジャグジーが設置され、時間帯によっては、優雅に渋谷の夜景を見ながら泳ぐことができます。

24時間利用可能な「フィットネスセンター」も完備。最新のフィットネスマシンで筋力トレーニングや有酸素運動に取り組みながら、心身ともにリフレッシュできそうです。

館内全体を彩るアート作品にも注目

さらに「ハイアット ハウス 東京 渋谷」で注目したいのが、館内全体に展示されている、多数のアート作品。エントランスやロビー、エレベーターホールなど、各フロアに8名のアーティストによる作品が散りばめられています。その一部をご紹介します。

16階メインロビーの壁に設置されているのは、古い値札や廃盤になったレコードショップのラベルをモチーフとした、デイヴ・ムラーによる作品。

同じく16階のマルチファンクションルームの入口に並ぶのは、藤本由紀夫によるオルゴール作品「V.-6-GREEN」（2022）と、「V.-9-GREEN」（2022）。実際にレバーを回してみると、オルゴール作品から音色が流れ出します。

3階の入り口で迎えてくれるのは、ラファエル・ローゼンダールによる「Into Time 14 06 06」（2014）。昼と夜、エントランスを通るたびに異なる表情を楽しめます。他にも、各フロアのエレベーター前や、客室の中にもアート作品が。長く滞在する方は、館内を歩くたび、新しいアートとの出会いを楽しめそうです。

24時間営業のプレミアムなマーケット

ロビーに併設されている24時間営業の「Hマーケット」では、冷凍食品やお菓子、ワイン、渋谷にちなんだご当地ビールや、「ハイアット ハウス」のオリジナルグッズなどが並びます。コンビニには並んでいない、プレミアムな商品ラインアップが特徴です。

チェックイン後、部屋でコーヒーをいただきながら、急ぎのメールチェックや原稿作成の仕事に取り掛かりました。Hマーケットで購入できる「ハイアット ハウス 東京 渋谷」オリジナルブレンドのドリップコーヒーは、渋谷桜丘の人気ロースタリー「WHITE GLASS COFFEE」がプロデュースしたもの。グアテマラベースの、程よい酸味と香ばしさを楽しめます。

オリジナルスリッパは、恵比寿にあるインテリアショップ「GALLERY1950」によるデザイン。ハイアット ハウスのキーカラーである上品なブルーが、インテリアに彩りを添えてくれます。

ほっと一息、至福の時間を過ごせる

夕食後にちょっと一杯飲みたい気分なら、ロビーのレセプションに併設する「Hバー」へ。屋外の庭園に広がる緑を眺めながら、シャンパンやカクテルなどのアルコールドリンクをはじめ、コーヒーやジュースなどソフトドリンクも楽しむことができます。

シェイカーを使ったオリジナルカクテルをリクエストしてみました。完成したのは、チョコミントをイメージした見た目も美しい3層のカクテル。爽やかな甘さが口の中に広がり、デザートドリンクにぴったりでした。

翌朝はホテル内にあるレストラン「MOSS CROSS TOKYO」でモーニングビュッフェをいただき、心身ともに満たされた状態でチェックアウトへ。渋谷という便利な立地なので、翌日もスムーズに仕事へ直行することができました。

「ハイアット ハウス 東京 渋谷」最大の魅力は、好きな時間に、自分が好きなことをしながら過ごせる選択肢が広がっていること。お気に入りの食材を買い調理して食べたり、広々としたソファで仕事をしたり、ベッドで寛ぎながら映画を観たり、いつもよりもアップグレードされた自分の部屋で過ごすような気分を楽しめるホテルステイ。ワーケーション利用はもちろんのこと、大切な家族との時間、頑張った自分へのご褒美としてもいかがでしょうか。

Words: Satoko Muroga
Photos: Masahiro Muramatsu

2024/7/16

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