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トラベル
2020.11.06
城主気分が味わえるキャッスルステイ 1,100,000円(1泊2食付き2名料金)

愛媛県・大洲城 キャッスルステイ

キャッスルステイをご存じでしょうか? ヨーロッパではかつての貴族の城を宿泊施設として改修し、利活用するケースが多く、富裕層が貸し切りで滞在することも珍しくありません。そんなロマンチックな体験が、ここ日本でも味わえるようになりました。愛媛県の大洲城が7月から30組限定(初年度)で受付を開始しているのです。ただ一点、大洲城にはヨーロッパのキャッスルステイとは異なるところがあります。それは、ホテルとしてリノベーションされた施設ではなく、日中は観覧のために開放される、れっきとした城であるということ。つまり、城そのものに泊まれるのです。

希少な木造復元天守

東京がGo To トラベルの対象となった10月1日、わたしたち夫婦は機上の人となりました。向かうのは愛媛県大洲市。"歴女"の妻がいなければ、おそらく縁のなかった土地でしょう。彼女のお目当ては、大洲城。なんと、1泊110万円で泊まれるというのです。残念ながらそんな予算はありませんから、城の近くにある古民家の宿を予約しました。その宿も、日本初のキャッスルステイを実現したVMG HOTELS & UNIQUE VENUESが手がけています。

大洲城は鎌倉時代末期、伊予国守護宇都宮豊房の築いた地蔵ヶ岳城に始まるといわれています。動乱の時代を経て、1617年に大州藩に移封されたのが伯耆米子藩主、加藤貞泰。以降12代にわたって加藤家が大洲藩を治め、明治維新を迎えました。明治時代の廃城令により解体された城が木造で完全復元されたのは2004年のこと。主な財源は、市民からの寄付だったといいます。

「木造四層天守は日本中を見渡しても稀。そして、大洲市はいまも城下町の名残りをとどめていて、伊予の小京都とも呼ばれているの。ドラマや映画のロケにもしばしば使われてきたのよ。有名なところでは『おはなさん』(NHK連続テレビ小説 1966〜67年放送)とか、男はつらいよ第19作の『寅次郎と殿様』(松竹映画 1977年公開)とかね」

城にはさして興味がなかったものの、城下町の風情を感じることができるのはいいかもしれないと思い、わたしはふたつ返事で妻の提案に乗りました。

妻は、その物語に水を差すと思ったのか触れませんでしたが、ネットで調べたところ大洲市はあの大ヒットドラマ『東京ラブストーリー』(フジテレビ系 1991年放送)の舞台にもなっています。わたしたち夫婦は、当時付き合いたてで、"月9"はかならずそれぞれの家でテレビの前に釘付けになり、次週予告を観終わったあとは電話で1時間も2時間も感想を話し合ったものでした。

加藤貞泰になりきって、地のものに舌鼓を打つ

松山空港からクルマでおよそ1時間。大洲市に横たわる肱川(ひじかわ)に差し掛かると、妻が右のほうを指差して歓声を上げました。ちらりと目を走らせると、城が悠然とそびえ立っています。視界を遮るもののない城は、まるで空に浮かび上がっているようでした。

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チェックインを済ませて客室に入ると、今度はふたりで声を漏らしました。窓という窓が大正ガラスだったのです。表面に水面のようなうねりがあって、秋の陽の光をよりやさしいものにしていました。窓の外に目を向ければ目と鼻の先に城があります。ロッキングチェアに腰掛けたわたしたちは、言葉を交わすのも忘れて城を見つめていました。

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宿は隅々まで素晴らしいものでした。古民家のベースをなるべく残しつつ、無垢の木を張り巡らした床は大変に気持ちがよく、わたしは滞在中、ずっと裸足で過ごしました。

夕食までまだ時間があったわたしたち夫婦は早速、城見学に繰り出しました。少々きつい坂を息を切らしながら上ると(といっても歩いて数分の距離です。運動不足の体にはちょうどいいでしょう)、眼前に城が広がりました。台所櫓、南隈櫓を従えるように建つ天守は息をのむほど凛としていました。

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NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町のスタッフによると、その夢のような体験は次のような段取りで進められます。

到着した宿泊客は、まずは甲冑に着替えます。加藤貞泰に扮するゲストが城へと歩を進めると、幟隊が旗を振り、鉄砲隊が火縄銃で祝砲をあげ、法螺貝が響き渡ります。

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入城の儀式に続いて、雅楽などの伝統芸能でもてなされたゲストは台所櫓へ。待ちに待った夕餉の時間です。供されるコースは、瀬戸内で獲れたキャビアや鯛、あかね牛(愛媛のブランド牛)をはじめとした、地産地消を楽しめる贅の限りを尽くしたもの。ひょっとしたらお殿様が召し上がった品々よりも豪華かもしれません。

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お腹がいっぱいになったら、敷地内につくられた風呂で旅の疲れを癒します。この風呂がまた贅沢なもので、家族3〜4人で入れる大きな浴槽に浸かれば、正面にライトアップされた城が迫ってきます。

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糊のきいた浴衣に身を包んだら南隈櫓の2階へ。左党にはたまらない月見酒の開宴です。いい塩梅にできあがったゲストは、今日1日の出来事を振り返りながら遠い昔のお殿様の風雅な暮らしぶりに想いを馳せることでしょう。床を延べるは、天守1階。広くて落ち着かないんじゃないかと思いましたが、障子を閉めればそんなこともなさそうです。

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翌朝は肱川沿いにある臥龍山荘を早朝貸し切り、殿様御膳が供されるとのこと。話を聞いているだけでもお殿様気分が味わえました。

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すでにご利用になったゲストもいて(映えある第一号は、親子3代の総勢6名だったそうです)、新たな予約もいくつか入っているのだとか。それを聞いた妻は一瞬、うらやましそうな表情を浮かべました。

なお、上述の段取りは一例にすぎず、基本はオーダーメイドのようにゲストの要望に極力応えてくれるそうです。ただし、17時という入りの時間は動かすことができません。日中観覧のために一般開放している施設であることが理由ですが、実は加藤貞泰が入城したのもその時分だったそうです。

宿に戻ったわたしたちは夕食をとるべく隣接するレストランを訪れました。地のものをふんだんに使ったフュージョン料理は、キャッスルステイの献立にも(きっと)負けていません。老若男女、そして外国人にも喜ばれそうな味わいでした。伊予牛(こちらも愛媛で有名なブランド牛です)のグリエを盛りつけた皿も気に入りました。砥部焼という愛媛県指定の無形文化財で、陶器には珍しい平らな皿が特徴です。呑みやすいこともあって、地酒がくいくい進みます。

朝食後に臥龍山荘へ行くことを約束したわたしたちは、早々に床につきました。

肱川流域随一の景勝地

宿の朝飯はついつい食べすぎてしまうものですが、ここは格別でした。四国有数の魚市場、八幡浜で獲れた鰆や大洲名物のじゃこ天はどれも新鮮で美味。ご飯を2回もおかわりしたのは久しぶりのことでした。

腹ごなしに徒歩で臥龍山荘を目指しました。距離にして2キロあまり。食後の散歩に格好の道のりです。商家と武家屋敷に挟まれたおはなはん通りや昭和の街並みを再現したポコペン横丁をそぞろ歩きながらの道中はあっという間でした。

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確かここらへんのはず......おはなはん通りを突き当たって左に折れると、そこにはあの郵便ポストがありました。『東京ラブストーリー』で、赤名リカ(鈴木保奈美)が恋人の永尾完治(織田裕二)に別れの手紙を投函したポストです。振り返ると、妻は隠し事がバレた子どものような顔をして「知っていたのね」と言いました。

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歩いてみてわかったのは、とにかくまちがきれいなこと。それは碁盤の目のように広がる区画だけをいっているのではありません。地元の人と思しき男性は足元に落ちている紙くずを拾うと、何事もなかったかのようにわたしたちの横を通り過ぎました。城とともに暮らしていくことを選んだ市民は、愛着をもってまちと付き合っているのです。宿のスタッフは、「ここに住む人々には城下町のプライドがあります」とまるで自分のことのように誇らしげに語っていましたが(彼は県外からやってきたばかりです)、なるほどその通りだなと思いました。

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臥龍山荘は小道の先、鬱蒼と茂る木々に埋もれるようにありました。国の重要文化財に指定された数寄屋造で、明治期に地場産業の木蝋の輸出で成功を収めた大洲の豪商、河内寅次郎が別邸として1897年に建立。2011年には『ミュシュラン・グリーンガイド・ジャポン』(ミシュランタイヤ社)の1ツ星も獲得しています。

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富士山を描いた掛け軸の前に霞がたなびく様子を表現した違い棚、水をあしらった欄間彫刻、桂離宮の意匠を随所に取り入れた書院座敷、あるいは肱川に見立てた流れ積みや末広積みなどいくつもの手法が用いられた石垣......。そのひとつひとつが興を添えるものでしたが、なによりも自然の手触りが感じられる近さが良い。そよ風が木々を揺らし、川にさざなみを立てる。そしてときおり野鳥がセッションに加わります。

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縁側に腰掛け、肱川流域随一の景勝地といわれる臥龍淵を眺めていると、大地の一部になったような錯覚を覚えました。臥龍山荘だけでも大洲に来る価値があると思えるひとときでした。「ここで働けるのは幸せなことですね」と思わずスタッフに話しかけると、「よく言われます」と笑われました。

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帰りは、わたしのたっての希望で道後温泉に足を延ばしました。運悪く浴場以外は工事中で、2階の大広間で涼めなかったのは残念でしたが、映画『千と千尋の神隠し』 (東宝/スタジオジブリ 2001年公開)のモデルになったといわれる威風堂々とした外観はもちろん、石造りの浴室も、湯釜と呼ばれる湯口も、壁に飾られた砥部焼の陶版画もそれは実に見事でした。こじんまりした温泉街も良かった。フライトまでの数時間を、ゆっくり過ごすことができました。

「次は頑張って、お城に泊まらないとね」。道後ビールでほろ酔い加減の妻はまるで赤名リカのようにわたしを困らせました。

※新型コロナウイルスによる感染防止策として、NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町では徹底したアルコール消毒やスタッフの安全管理、密閉、密集、密接回避のための対策がとられています(https://www.ozucastle.com/news/covid19/)。

Words: Kei Takegawa

2020/10/2取材
2021/3/19編集

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NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町 キャッスルステイ
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愛媛県大洲市大洲903 番地
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Tel.0120-210-289(11:00~20:00)(総合窓口)
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チェックイン 15:00/チェックアウト 09:00
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※「1617 加藤貞泰の入城」体験は、着物・甲冑レンタルおよび着付け、鉄砲隊、幟隊、引き馬など含む
※松山空港への送迎あり
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https://www.ozucastle.com
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参考コスト
2名様1泊
※1名追加ごとに+110,000円。最大6名まで
1100000円
参考コスト合計金額
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