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マネー
2024.01.31
【熊本発】SDGs×ゲームで「企業」と「子どもたち」をつなぐ新たな試み...ウェブサービス「花咲くプラネット」のチャレンジ

子どもたちがゲーム感覚で楽しくSDGsを学ぶことができ、地域の企業と交流できる。そんなウェブサービスが、熊本県からじわりと広がっています。それが「花咲くプラネット」です。サービスを運営するカジオ企画の取締役、櫻井真実さんにお話を聞きました。

ゲーム感覚でSDGsを学ぶ

花咲くプラネットは、ウェブ上で楽しめる無料サービスです。地図上にSDGsの「17のゴール」を表す17種類の花がちりばめられており、子どもたちは自分の通う学校を起点に花を探します。

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花をタッチまたはクリックすると、協賛した企業や自治体のSDGsへの取り組みが表示されます。子どもたちはSDGsの事例とともに、自分の住む地域にどんな企業があり、どんな取り組みをしているかを学ぶことができる仕掛けです。

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たくさんの花を見つけたり、企業を応援したりして一定の条件を満たすと、それぞれの花に対応したオリジナルキャラクターも出現し、SDGsについて語りかけてくれます。

企業と子どもが「つながる」直接交流

サービスの収益源は、企業からの協賛金です。企業は年5万円でゲームの地図上に情報を掲載できます。15万円を支払うと、子どもたちが各企業の取り組みについてメッセージを書き込める掲示板「花咲くトーク」も設置でき、企業側も返信して子どもたちと交流できます。「SDGsを切り口に、世代を超えたパートナーシップを築いてもらいたい。これからの時代、そうしたつながりが必要だと考えています。」

熊本名産のフルーツ不知火(デコポン)を作る農園に表示された花をクリックしてみたところ、「つきすぎた果実を若いうちに摘み取る『摘果』をした小さな実を、レモンやすだちの代わりに利用している」という取り組みが表示されました。

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「花咲くトーク(掲示板)」をのぞくと、子どもたちから「すごくいいアイデア!」「どんな味なんだろう?」と興味津々の書き込みが。それに対し、農園の方が「甘さは控えめでレモンに似た酸味があり、香りも強く蜜柑の爽やかな香りも楽しむことができます」「レモンのかわりに唐揚げなどにかけたり、ジュースにしても美味しいです」と丁寧に返信していました。子どもたちが「漢方などに利用できませんか?」などと新たな利用法の提案をしているのも印象的です。

ゲーム作りのプロが制作

サービスを運営するカジオ企画(熊本市)取締役の櫻井真実さんはもともと、大手ゲームメーカーの人気シリーズも手がけるゲームデザイナー。ゲームのシナリオを担当していました。「世界に危機がおとずれて、主人公がそれを解決するというのが基本的な流れですから、シナリオを作る側はありとあらゆる危機について考え尽くすんです」。

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そんななかで2008年に出会ったのが、「このままでは、世界は持続不可能」というキーワードだったといいます。「当時はまだ、SDGsという言葉も生まれていなかった時代。でも、『持続不可能』という言葉は非常に恐ろしく、印象に残りました」。その後育児のため会社を辞め、フリーになった櫻井さんですが、このキーワードはずっと心に引っかかっていたそうです。

そして時は流れ、メディアなどで連呼されるようになった「SDGs=持続可能な開発目標」という言葉を知ります。「私は2008年からこれをいっていたのよ! と(笑)。持続可能というキーワードが受け入れられるようになったいまこそ、私がゲームを作るしかない、と決意しました」と一念発起します。

父はあの有名SF作家

櫻井さんは早速、詳細なゲーム設計書を作り上げて開発会社に提案を始めました。興味を持ってくれる会社は現れたものの、問題は開発費。結局は、櫻井さん自身が自己資金を投入してすべての開発費を負担することになったそうです。

「大変な負担ですごく怖かったのですが、いま諦めて、地球が持続できなくなったとき自分の孫に泣きながら『ごめんね』と謝るのは嫌だと思ったんです」

とはいえ、潤沢にお金をかけることはできません。ここで力を貸してくれたのが、父の梶尾真治さん。映画も大ヒットした小説『黄泉がえり』などで知られるSF作家です。ゲーム全体の世界観や、登場する17種類のキャラクターの監修は父に依頼しました。

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そしてキャラクターの作画は、地元熊本市の崇城大学芸術学部の学生たちが、授業の一環として力を貸してくれました。こちらも、同学部の先生がかつて梶尾真治さんの小説の挿絵を描いていたという縁が生きました。

つらさ抱える子どもの助けに

「プロのゲームデザイナー×人気SF作家×地元の若き才能たち」というチームで開発が進み、令和5年6月にいよいよ「花咲くプラネット」を公開。熊本県北部の長洲町が取り組みに賛同し、町内の小中学校で子どもたちの多くが楽しむようになっています。周辺自治体からの問い合わせも相次いでいるそうです。

櫻井さんが期待するのは、ゲームがつらい立場にいる子どもたちの助けになることです。「ゲーム内で大人と真剣に意見を交わす経験は、たとえば日々の悩みや辛さを抱える子にとっても大きな希望になると思うんです」。

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企業や団体、自治体であれば、世界のどこで活動していても、花咲くプラネットに「花」を提供する協賛企業になることができます。

カジオ企画HP(https://kajiokikaku.com/

Words: 言語化工房ぐり
Photo:カジオ企画提供

2023/12/5

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