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金融
2020.03.13
美味しく、お得に、食事をレスキュー

フードシェアリングサービス「TABETE」

最近、よく耳にする「食品ロス」。本来、食べられるのに捨てられる食品のことを指しますが、年間どのくらいの食品が廃棄されているかご存じですか?国連の食糧農業機関(FAO)の統計(「世界の食料ロスと食料廃棄(2011年)」)によると、世界では年間、人の消費のために生産された食料のおよそ3分の1、量にして約13億トンが廃棄されているそうです。日本に目を向けると食品ロス量は年間643万トン(農林水産省・環境省 2016年度推計)で、これは毎日大型10トントラック1,770台分を廃棄している計算になります。世界では約8億人の人々が飢餓や栄養不足で苦しんでいる現状にあり、そのための全体の食料援助量は約320万トン。つまり、ほぼ倍の量を日本では廃棄しているのです。

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食品ロス問題に身近なところから取り組む

食品ロスは、さまざまな社会問題と複雑に絡み合っています。

2016年の農林水産省「食料需給表」によると、日本の食料自給率は38%。食料の多くを海外からの輸入に依存しているのにもかかわらず、大量廃棄しているという現実があります。一方、ゴミ処理のために市町村及び特別公共団体が一般廃棄物にかかるコストは、年間約2兆円(環境省 2016年度「一般廃棄物の排出及び処理状況等について」)にも上り、さらに可燃ゴミとして燃やすことで、CO2排出や焼却後の灰の埋め立てなどによる環境への悪影響が考えられます。

食品ロスの内訳をみると、事業系(製造・卸・小売事業者・外食事業者)由来が352万トンで、家庭系由来は291万トン(農林水産省・環境省 2016年度推計)。事業系のなかでも、わたしたちにとって身近な小売事業者や外食事業者と消費者(食べ手)をつないで、食品ロス削減を目指すアプリが、今回ご紹介するウェブプラットフォーム「TABETE」(https://tabete.me)です。

「TABETE」のしくみはいたってシンプル。登録店舗は、予約のドタキャンや異常気象、食べ放題や食品の端材などといったさまざまな理由によりロスが発生しそうになったら「TABETE」に掲載します。それを見たユーザー(食べ手)がほしいと思った商品をサイト上で購入し、店舗に受け取りに行くという流れ。「TABETE」はそのマッチングをサポートし、美味しく安全に食べられるのに廃棄の危機にあるものをレスキューするサービスです。

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現在、掲載店舗数は約460店舗(東京都中心)、登録者数は約195,000人。スマートフォンのアプリをダウンロードすれば、誰でも気軽に利用できるのが魅力です。このサービスを展開しているコークッキングの代表取締役CEO、川越一磨さんにお話を聞いてみました。

日本でのフードシェアリングサービスの先駆けに

もともと飲食業界で働いていた経歴をお持ちの川越さん。料理というツールを使って、よりよい社会を目指せないかと思い、コークッキングを創業したとか。

「そのころから食品ロス問題は取り上げられていて、最初は啓蒙啓発の一環として農家で余った野菜などを料理してイベントやマーケットで提供したり、ワークショップを開いたり。ただ、ボランティアベースだけではダメで、きちんとビジネスとして確立する必要があると思っていたんです。2016年当時、ヨーロッパではすでに成功を収めている事例があることを知り、その先駆者のアイデアを取り入れた『TABETE』をスタートすることにしました。掲載店もユーザーも、そして地球もハッピーになれるウェブサービスです」

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世界に遅れを取りながらも、日本もやっと社会問題として真剣に取り組みはじめた食品ロス。まずは第一歩として、2019年10月から食品ロス削減推進法という法律が施行されました。

「『TABETE』は食品の2次流通を確立したいと始めたサービスです。2030年までの国際目標として採択された持続可能な開発目標(SDGs)の後押しもあり、企業を含めた世間の関心度が高まっている実感もあります。理想はマッチング100%で、掲載されたすべての食品をレスキューすることですが、そのためにも使えるエリアを増やし、掲載店やユーザーを広げていく必要があり、さらには活動を続けるためにもビジネスとして成立させなくてはいけないと考えています。食品ロスだからタダでいいというのは違うし、社会貢献はボランティアではありません。ユーザーの方には気軽にレスキューしてもらいたいと思っています。無理なく頑張りすぎずに、自分のペースでできることをコツコツと、そんな気分で『TABETE』を利用してもらえたらうれしいですね」

実際に「TABETE」に登録している店舗は、このサービスについてどう考えているのでしょうか? そのひとつ、美味しいパンを提案するブーランジェリー「ブールアンジュ」(http://boulange.baycrews.co.jp)のPR担当である黒田千尋さん(株式会社フレーバーワークス)にお話を伺いました。現在は渋谷店と新宿店、等々力店で利用しているそうです。

「一生懸命つくった、しかもまだ食べられる商品を捨ててしまうことへの違和感があり、食品ロスに対して何かできないかと考えていたときに『TABETE』のサービスを知りました。当日、焼いたパンが天候などの理由で予測より残ってしまったとき、詰め合わせセットとして『TABETE』を通じて販売しております。より多くのお客様の手元に商品を届けることができ、しかもロスの削減につながるというのがメリット。レスキューという発想もいいですよね。お客様にとっても、ただの割引品を買うというより、食品ロス削減に少しでも役立っているという印象をもちやすいので。現在は3店舗ですが、ほかの店舗でもサービスを検討中です。今後、『TABETE』=社会貢献しているというイメージにもっとつながっていくといいなと思います」

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日本では、1世帯あたり1カ月間の消費支出における食費の割合は、242,425円のうち25.7%と約4分の1を占めています(総務省2016年「家計調査」)。人や社会への観点でも、多くの食品ロスを発生させている一方で、7人にひとりの子どもが貧困で食事に困っているという報告もあります(厚生労働省「平成28年国民生活基礎調査」)。つまり、わたしたち一人ひとりが食べものをもっとムダなく、大切に消費していく必要があるのです。

食品ロスは、わたしたちにとっていちばん身近なところで起きている社会問題のひとつといっても過言ではありません。だからこそ、できることから気負わず、気軽に始められる「TABETE」のようなフードシェアリングサービスを利用して、社会貢献へのはじめの一歩を踏み出してみませんか? 人も地球もハッピーでいられるために......。

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川越一磨
株式会社コークッキング 代表取締役CEO
1991年生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒業。和食料理店での料理人修行、大手飲食チェーンでの店舗運営などを経て、2015年12月に株式会社コークッキングを創業。山梨県富士吉田市にてコミュニティカフェ「LITTLE ROBOT」の立ち上げなどを行なう。現在は、フードロス問題に挑戦するフードシェアリングサービス「TABETE」の事業化に取り組む。料理人兼社会起業家として、食を通じた課題解決に取り組む。


Word: Shiho Amano 
Photos: Michika Mochizuki(portrait), Courtesy of CoCooking, FLAVOR WORK'S

      
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2019/12/12
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