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ショッピング
2024.06.07
桶(おけ)の「中川木工芸」が起こすイノベーション!若者も世界も魅了するものづくり 72,600円

中川木工芸 比良工房/高野槇 丸湯桶 31,900円・高野槇 腰掛台 小 40,700円

「生活に職人の手仕事の逸品を取り入れたい」という人におすすめしたいのが、滋賀県大津市にある中川木工芸 比良(なかがわもっこうげい ひら)工房の商品です。京都の伝統的な木桶の技術を受け継ぎつつ、海外やアートとの関わりを積極的にもち、革新的な作品を生み出し続けています。日本で古くから使われる湯桶やおひつのほか、シャンパンクーラーやコップなどのモダンな商品も魅力的です。琵琶湖の畔に建つ工房を訪ねました。

若手職人がいきいきと手を動かす湖畔の工房

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中川木工芸 比良工房があるのは滋賀県大津市。最寄りはJR湖西線の蓬莱駅です。
写真は近くにある琵琶湖を一望できるビュースポット「びわ湖バレイ」駐車場からの眺めです。

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田園に建つ白い建物、ここが中川木工芸 比良工房です。

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一見、ほかの住宅と見分けがつきませんが、傍らにはさまざまな木材が置かれていました。

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まずご案内いただいたのが、2階の作業部屋。若手の多さに驚きます。
一番長い方は11年目、続いて6年目、2年目、さらに4月からという新人も。皆さん、木工系の専門学校を卒業後、工房に所属したのだそうです。

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壁にびっしりと並ぶ鉋(かんな)。全部で400丁以上はあるそうで、圧倒されます。

足元にはたくさんの木くずが落ちており、職人さんがふわりと手のひらに載せて説明してくれました。
「これがヒノキ、こちらは高野槇(こうやまき)です」
高野槇はハーブを思わせる少しスパイシーな香り。一瞬で森に包まれたようなかぐわしさです。
防水性のある高野槇は、風呂桶、おひつ、味噌桶など、水周りの道具に多く使われています。

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3人の職人さんが作っていたのが、工房の看板商品ともいえるシャンパンクーラー。
葉のような形の「このは」、三角型の「みすみ」、ドロップ型の「しずく」の3種類です。

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写真は、左右にハンドルが付き中央に刃がある「銑(せん)」という道具で、側面を粗削りしているところです。

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こちらは鉋で内側を削っているところ。
内側と外側(凸と凹)、さまざまな角度のカーブ、削る対象の大小や形に合わせて使い分けるので、多くの鉋が必要になるそうです。

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このシャンパンクーラー、実は伝統的な木桶の技法で作られています。

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職人さんが桶を取り出し、「これはデモンストレーション用なのですが」と前置きしながら、金槌でトントンと箍(たが・桶の周りに巻かれている輪)を打ち、はずして見せてくれました。

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慣用句で「タガがはずれる」といわれるのが、まさにこの状態です。
バラバラと放射状に倒れた細長い板が「側板(がわいた)」で、これを円柱状に並べ、箍でくくり、丸い底板を上から入れる。これが桶の基本構造なのです。
「水を入れると木材が膨張して締まり、より外れにくくなります」
使うほど水漏れしにくくなるとは! 理にかなった造り、先人たちの知恵に感動します。

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こちらの職人さんが作っていたのは少し変わった品で、イタリアのデザイナーが設計した「ブレックファーストトレイ」。楕円型のお膳のようなもので、パソコンも載せられるようにケーブルを通す穴もデザインされています。面白いですね。

それぞれが作業に集中しつつ、「好きでやっている」いきいきとした雰囲気が印象的でした。作業中にもかかわらず丁寧に説明していただき、仕事への思いの深さも感じます。

ものづくりの魅力を再認識し"桶屋"に

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1階の作業場で、中川木工芸 比良工房を主宰する中川周士さんにお話を伺いました。

周士さんの祖父・亀一さんは、京都の老舗桶屋で約40年務めた後、独立して白川に工房を構え、その後、父・清司さんが跡を継ぎます。桶職人の家で育った周士さん。
「思春期は家業を継ぎたくない気持ちがあって。違うことにチャレンジしたくて、大学時代は鉄の現代アートを造っていました」
アートに打ち込む大学4年間で、ものづくりが好きなことを再認識すると、「嫌だった家業がものづくりであることにも目覚めたんです」と周士さん。

卒業後は父に師事し、平日は桶職人、週末はアーティストという二足のわらじの日々を送ります。2001年に清司さんが重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)に認定されたのをきっかけに、周士さんは独立。現在の地に工房を移したのは若手が増えた約10年前だそうです。

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「昔はたらい、おひつ、味噌・醤油の樽、浴槽の風呂桶や手桶、亡くなったときの棺桶まで、日常に桶がたくさんありました。工業製品が増えて需要がなくなり、祖父の時代は京都に、およそ200軒あった桶屋は3軒まで減っています」
桶屋は危機的な状況にあります。

「うちが残ったのは、"ハレとケ"でいうと、日常使いの"ケ"の道具から、料理店や旅館などで使われる "ハレ"の道具に、切り替えたことが大きかったかもしれません」
高級感ある旅館の浴室には、やはり高野槇の丸湯桶と腰掛台が似合う。周士さんは、そういった上質な特注品を作ることに力を入れたといいます。

伝統工芸とアート、2つの軸が桶を進化させた

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伝統の木桶作りに取り組んでいた中川木工芸が2010年、大きな注目を集めます。
世界的なシャンパンメーカーから製作依頼を受けて、シャンパンクーラー「このは」を発表したのです。

「尖がった形やアメーバのような形の桶を作ろうというのは、アートの感覚が生かされたのかもしれません。違う二つの領域をミックスすることで、イノベーションが生まれると思っています」

伝統工芸とアート、2つの世界に軸をもっているのが周士さんの強みです。

シャンパンクーラーは大きな反響を呼び、若い職人が集まるきっかけになりました。工房から独立した職人のYouTube動画を見て、桶作りをしたいとやってきた人もいたといいます。
「私が若い頃は、伝統工芸は厳しくてきつい世界だと敬遠されましたが、今は『丁寧な昔ながらの仕事を大事にしたい』という世代が出てきました。稼ぐ意味では伝統工芸は効率が悪い。でも、お金や効率ではない部分の価値に、気づいていただけることが増えましたね」

実際に若い職人が続々と育っているのは、さきほど見たとおり。
定番商品は彼らに任せて、周士さんは特注商品や新作に注力しているそうです。

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約10年前からは、イタリア・ミラノの「ミラノサローネ国際家具見本市(Salone del Mobile.Milano)」に毎回出展しています。

「アートで実現できなかったことが桶で叶いました(笑) 海外との接点もできて、毎年イタリアのデザイナーと新作を手掛けています。9月にはアメリカの専門学校で2週間、桶作りを教えに行きます」

写真はイタリアのデザイナーがデザインしたおひつと、それを小さくしたシュガーポット。
ふたが縁にかけられ、しゃもじやさじが載せられるようになっています。

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周士さんが手掛ける新作は、アートプロジェクトなどの展示品も多いといいます。
「3mほどある桶型の茶室を、京都のギャラリーに展示しました」
躙(にじ)り口(茶室の出入り口)も畳も丸い、ユニークな茶室です。

ほかにも、渦巻き型のオブジェ(京丹後市丹後町間人「あしたの畑」プロジェクト)や、私邸のサウナなど、建築に近い大型作品にも意欲的です。
「まずは桶を知ってもらいたいです。100年後の桶は今と違う形になっているかもしれません。でも、こういった活動のなかで、桶の技術やその哲学が残っていくといいですね」

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写真は桶の技法で作られたカップやぐいのみ。
木材の自然な風合いや形を生かした、手仕事ならではの美しい逸品です。

伝統工芸とアート、二つの領域をもつ周士さんの工房で、これからどんな作品が生み出されていくのでしょうか。わくわくしますね。

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質の高い職人技と、現代的でアーティスティックなデザインを兼ね備える作品たち。
やさしい木の肌ざわりを、ぜひ手に取って確かめてみてください。

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Words : Yuki Asakura
Photos: Hajime Kojima

2024/4/16

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中川木工芸 比良工房
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滋賀県大津市八屋戸419
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Tel: 077-592-2400
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https://nakagawa.works/index.html
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営業時間:10:00~17:00
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日曜定休・土曜不定休あり
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参考コスト
高野槇 丸湯桶
31,900円
高野槇 腰掛台 小
40,700円
参考コスト合計金額
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