一日は24時間。対して人の体内時計は24時間より若干長いといわれています。この「ズレ」をどれだけの人が認識しているでしょうか？
海外に行かずとも、人は必然的に時差ぼけが起きてしまうのです。

そんな体内時計の乱れを"上質な睡眠"で改善へと導くのが「BRAIN SLEEP CLOCK（ブレインスリープクロック）」です。すっきりと起きられない、眠りにつきにくい、日中はボーッとする......このような症状を改善へと導くことをめざして開発されました。

「睡眠時間が短い国」に誕生した睡眠改善のためのデバイス

「BRAIN SLEEP CLOCK」は空調家電を主力とする家電ブランド「cado（カドー）」と、睡眠関連のソリューションに特化した「BRAIN SLEEP（ブレインスリープ）」の共同開発で誕生しました。その背景には、OECD（経済協力開発機構）加盟国のうち、日本が最も睡眠時間が短い（OECD（経済協力開発機構）「Gender Data Portal 2021」の調査結果）というショッキングな事実、そして一般消費者の睡眠改善への意識の高まりがあります。

「BRAIN SLEEP CLOCK」は、光（本体が発光）・香（アロマミスト）・音（ヒーリングサウンド）の複合的アプローチで人間の五感を刺激し、心地よい目覚め・睡眠へと導く睡眠領域家電です。わかりやすくいえば、目覚まし時計・アロマディフューザー・オーディオスピーカー・デスクライトが一つにまとまったようなプロダクトですが、各機能が科学的根拠に基づき効果的に作動するのが特徴です。

実際に、使用してみましょう。

本体は高さ約21cmのタンブラーのような形状です。そこに別売りの専用アロマオイル2本（1本3,850円）と、専用アプリケーション（スマートフォン用／無料）を組み合わせて使用します。

アロマオイルは、電源を入れる前に本体の天板裏にセットします。天板はマグネットで簡単に着脱可能です。
次に本体の電源を入れ、専用アプリケーションを起動し本体と接続させたら準備完了です。

モードは全部で3種類。まずはメインの「睡眠と起床モード」を紹介します。

入眠時刻と起床時刻をそれぞれ設定しましょう。その時間帯に光・香・音によるアプローチが作動します。

光・香・音の強さ（大きさ）を好みに調整できます。音楽は数曲のサウンドから好きなものを選択可能。光・香・音が作動し続ける時間も好きなように指定できます。

設定後は本体をベッドの側に置き、眠る準備をしましょう。筆者も体験してみました。

入眠時刻を迎えると、本体が暖色に揺らぎます。シュッとアロマミストも噴射され、ラベンダーをベースとした癒しの香りが広がります。さらに雨音や焚き火などの自然のヒーリングサウンドを取り入れた音楽が流れ出し、体と脳を一気に「オフ」モードへと誘います。

キャンドルのようなゆらゆらとした光。それをぼんやり見つめているうちに微睡み、心地よく眠りにつけました。

そして起床の時刻。
設定した時刻の「20分前」から起動し、入眠時とは違う光・香・音のアプローチがはじまります。

光は優しげな暖色から、鮮明な青白色へ変化。まるで朝日を直接浴びているかのような、爽やかな目覚めを演出します。
そしてみずみずしい香りと軽快なサウンドが重なり、脳を覚醒へと導きます。寒さが堪える12月（取材時）でもポジティブに朝を迎えられました。

他にも仮眠をサポートする「パワーナップモード」、短時間のリフレッシュや集中に役立つ「瞑想モード（メディテーション）」もあります。ヨガ、読書、休憩、クリエイティブ作業のおともなど使い方は無限大。上手に活用すれば一日のパフォーマンスをあげることができそうです。

「憧れの世界観」と「実務的なプロダクト」で生む感動体験

株式会社カドーのマーケティング部長 ・金崎泰真（かねざきやすまさ）さんに話をききました。

「目覚まし時計は、強烈な音などの刺激で起こすイメージがありますよね。でもこの時計は、徐々に、優しく、気持ちのいい目覚めに導く。これまでの"時計"の概念とあり方をまったく別の視点で捉えて、今の、これからの時代に必要とされる体験価値となったと感じています。『脳と睡眠を科学するブレインスリープ』と『空気をデザインするカドー』の2社の強みを活かした共創により、これまでにない睡眠リズムを、科学とテクノロジーでデザインする新しいプロダクトを生み出すことができました」（金崎さん）

例えばアロマオイルは、リラックスに効果的なラベンダーや血液の循環を促進するローズマリー（1.8シネオール）など、起床・入眠それぞれに効果的な作用があるとされている精油を使用。

光のリズムやサウンドには「1/fの揺らぎ」と呼ばれる、人が心地よさを感じるといわれているリズムが取り入れられています。

起床時、設定時刻の「20分前」に本体が起動するのは、眠りが深い「ノンレム睡眠」と眠りが浅い「レム睡眠」が20分間隔で訪れていることが関係しています。心地よく目覚めるには「レム睡眠」のときに起きるのがベター。そのため、起床20分前から徐々にアプローチすることにより、「レム睡眠」のタイミングで目覚められるよう設定されています。

使用者からは、寝つきがよくなったり睡眠の質の改善を実感したりする声が届いているとのこと。一方でスペック面だけではなく、カドーならではの"世界観"もしっかり届けたいと金崎さんは補足します。

「カドーのベースにあるのは『お客様の暮らしに寄り添い新しい感動体験を生む』という精神です。健康的な暮らし、自分らしい暮らし、洗練された暮らし...など、お客さまが望む一歩先の未来にフィットする世界観を持ったブランディングと、その憧れを実現までアシストできる実用的なプロダクトを組みあわせて提案していく。デザインとテクノロジーを兼ね備えた価値提案により、今後も新しい感動体験をお届けしたいです」（金崎さん）

快適な睡眠があれば人生のパフォーマンスは上がるかも

依然高まり続ける睡眠改善ニーズをキャッチしているカドーは、次なる睡眠領域家電の開発・リリースで応えていくといいます。

朝スッキリ起きられる人をみて「人生得しているな」と思ったことはありませんか？　もしも、朝起きるのが苦手だったり、睡眠の質が気にかかっていたりするなら、「BRAIN SLEEP CLOCK」を体験してみるのもよいかもしれません。新生活が始まる方へのギフトにもよさそうです。

※使用感や効果はすべて筆者個人の感想です。

Words：Yui Ichihara
Photos：Yasuharu Hoshino

2023/12/8

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