料理や食事をした後、毎日何気なく出る生ゴミ。少しでも放置しておくと、嫌なニオイやコバエが発生する原因にもなり、暮らしのなかでちょっとしたストレスになったことはありませんか？　筆者は今年の夏、そんな漠然とした悩みを抱えながら過ごしたひとりでもありました。そして出合ったのが、ゴミを削減するだけでなく、ニオイまでカットしてくれる生ゴミ乾燥機「loofen（ルーフェン）」です。販売台数は120万台を突破した商品と聞き、早速2週間ほどお借りして自宅で使ってみることにしました。

圧倒的な使いやすさと、インテリアに馴染むデザイン

世の中の「生ゴミ処理機」にはさまざまな種類があり、ブレードなどで粉末状にできる「粉砕式」、分解を促進させてたい肥（コンポスト）を作ることのできる「バイオ式」、ヒーターなどで乾燥させてゴミを縮小する「乾燥式」、乾燥式とバイオ式のよいところを兼ね備えた「ハイブリッド式」などのタイプがあります。なかでも、使い勝手がよいといわれる「乾燥式」の機能を採用し、インテリアに馴染むスタイリッシュなデザインで生ゴミ処理機のパイオニア的存在となったのが、「loofen」です。
これまで種類によっては操作が難しかったり、投入できるゴミの制約が多かったりと、さまざまなハードルがあり、日本では広く浸透しにくい状況にあった生ゴミ処理機。一方、「loofen」はワンタッチで操作が完了する点や、通常の機器では投入できない骨などの固いものも投入できる点が話題に。その手軽さは多くの人から支持を得ました。

「loofen」のメリットは？リアルな使い心地を体験

早速、筆者も利用を開始してみることに。機器の大きさは横幅27cm、高さ35cm、奥行27.5cm（脱臭フィルター込みだと38cm）。ファミリー用の電子レンジと同じくらいの奥行ですが、念のため設置スペースがあうか事前にチェックするとよさそうです。壁との隙間を十分に保てる場所に設置し、生ゴミを入れるバスケットを本体に挿入します。

その後、2本の脱臭フィルターケースを背面に取り付けます。フィルターケースの上部を回し開けて脱臭フィルターを取り出し、上部と下部に貼られたシールを剥がしたら、フィルターケースに戻し、上部を閉めて取り付け完了です。

ゴミの仕分けは不要！固いゴミも気軽に投入

この日は、昼食の準備で出たニンジンや大根、茄子、キャベツの皮などを処理機に投入することに。ちなみに機器の故障につながることから一般的な生ゴミ処理機に入れることのできなかった、貝殻・甲殻類の殻や筍の皮、魚や肉の骨、梅干しの種、柑橘類などのほか、ビニールや紙くずなども「loofen」には投入することができます。

水分を十分に切ってバスケットに投入します。魚介類などのニオイが強いゴミは、水で一度洗った後、水気を除去してから入れると、フィルターの寿命が長持ちするそうです。

ワンタッチでスイッチオン。途中のゴミ追加もOK

「loofen」の最大の長所は、何といっても操作が単純で誰でも直感的に利用することができるところ。上部のスイッチを押すと運転がスタートします。実際にスイッチをオンにしてみると、音が静かで思わず稼働しているのを忘れそうになるほど。
オートタイマー付きで開始後8時間たつと送風モードに自動で切り替わるほか、稼働中も内部の温度が50度に達すると同様に送風モードに切り替わるので腐敗を防止し、電力が最小限に抑えられるところがポイント。平均電力はノートPC以下の90W、1日使っても電気代は数十円程度（※電気料金や利用状況によって多少の変動あり）とお財布にもやさしいです。
運転中、いつでも生ゴミを追加できる点も魅力的に感じました。我が家では朝・昼・夜のご飯の支度以外につくり置きをする時間を確保しているので、プラスでゴミを投入したくなるケースも多々あるのですが、庫内のゴミの量を感知して温度調整する電力調整AI付きとのことで、途中で追加してもしっかりとゴミを乾燥してくれるのです。

99.9％除菌＆活性炭フィルターでニオイも気にならない

8時間後、仕事から帰宅してバスケットを取り出してみると、見事パリパリになった生ゴミを確認することができました！　短時間で効率的に水分を飛ばすことで悪臭の原因となる細菌・バクテリアを99.9%除去し、活性炭フィルターが悪臭を強力に消臭してくれるので、ニオイも全く気になりません。

独自の空気循環システムで生ゴミ77％減を実現！

数時間前の生ゴミと比較すると、明らかに大きさが縮まったことが分かります。上から温風を吹きかけて乾燥させていた従来の機器とは異なり、独自の「空気循環システム」を採用したことにより、ムラなくしっかり乾燥させることができ、ゴミ量を大幅に削減できるのだとか。
利用後のお手入れは、気になったタイミングでバスケットを取り出してさっと水洗いすれば終了。細かいパーツなどはないので、食洗器でも気軽に洗うことができます。

1人の主婦の悩みから生まれた「loofen」

メリットだらけの「loofen」ですが、開発者は3人のお子さんを抱える韓国人の主婦の方です。
現在、韓国ではゴミの従量課金制が導入されており、「捨てた分だけお金を払う」システムとなっています。そんな背景からゴミを出す＝お金を払うことという意識が国民に根付いているのだとか。そこで、「家庭で楽にかつ衛生的に生ゴミを処理しながら、リサイクルにまでつなげる方法はないだろうか？」と思ったことが、このヒット商品を生んだきっかけとなっているそう。
その後、生ゴミが腐敗する前に乾燥させ、家庭菜園の肥料にすることを思いつき、ニオイやデザイン性などあらゆる面の試行錯誤を3年繰り返し、商品が完成しました。
従来の生ゴミ処理機はゴミを溜めておき、まとめて処理する必要があったものの、「ゴミが出たタイミングで、ゴミ箱みたいにポイポイ処理できたら便利」という考えから、途中でゴミを追加できる仕組みを実現できたことも大きなポイントといえます。

キッチンに溶け込む、ミニマルでおしゃれなデザインも人気を集めている理由の1つ。カラーはホワイト・ミント・ピンク・パープル・スモーキーグレーの5つ。インテリアの雰囲気を崩さず、見えるところに置いておきたくなるビジュアルで、世界三大デザイン賞のひとつ「レッド・ドット・デザイン賞」も獲得しています。

助成金制度を利用すれば、実質50％オフで購入可能なエリアも

何といってもうれしいのは、複雑なマニュアルが不要なところ。リアルな主婦の声から開発に至った生ゴミ処理機の操作方法は、実にシンプル。ズボラで機械音痴な筆者でも、難なく使いこなすことができました。
乾燥した生ゴミは、ガーデ二ングや観葉植物の有機肥料として再利用できるので、ゴミのニオイを抑えたい方やゴミ出しの回数を減らしたい方はもちろん、エコな暮らしを心掛けたい方にもおすすめしたい優秀アイテムです。
また、ゴミの減量はSDGsでの重要課題の1つ。居住エリアにもよりますが、家庭でできるゴミ減量の推進のため、多くの自治体で家庭用生ゴミ処理機の助成金・補助金制度を実施しています。「loofen」も対象商品のひとつであり、自治体によっては、購入後に申請すれば実質半額にできるケースもあるので、購入の際にはお住まいのエリアの自治体に確認するのをお忘れなく。

Words & Photos: mogShore

2023/10/11

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