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レジャー
2019.07.16
風の力で進む、勇壮な帆船を眺めて 6,000円

茨城県かすみがうら市の「帆引き船」

首都圏に日本で2番目に広い湖があります。総面積約220㎢という茨城県の霞ケ浦です。ワカサギ、フナ、ウナギ、コイ、テナガエビなど豊富な淡水の恵みを産するこの湖の名物のひとつが、シラウオ。5~10㎝ほどで上品な味わいをもつこの魚は、天ぷら、鮨ネタなどに利用されています。では、このシラウオを捕るための漁船のことはご存じでしょうか。その名を「帆引き船(ほびきせん)」といいます。白く美しい帆が湖面の風をはらむその姿を見るために、茨城県かすみがうら市を訪れました。

帆引き船の発祥と現在

帆引き船はシラウオ漁のために生まれた船ですが、風力のみを動力とするため、現代の漁に使われることはありません。霞ヶ浦でエンジン船が普及し始めた昭和40年代にはすでに本来の役目を終えています。今、見ることのできる帆引き船は観光用。とはいえその歴史は長く、霞ヶ浦の漁業の歴史を知るうえでの重要な文化遺産として、昭和46年(1971年)に湖面でその姿が復活しています。下の写真はその模型です。

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現在、観光用の帆引き船はかすみがうら市、土浦市、行方市で運航されていますが、元祖はここ、かすみがうら市。この地(旧・佐賀村)に生まれた漁師の折本良平さんによって、明治13年(1880年)に考案されました。

折本良平さんは帆引き船とその漁法を、惜しむことなく周辺の漁師に広めたといわれています。また、歌手の故・坂本九の祖父である坂本金吉は、明治時代中期、移住先となった秋田県八郎潟の漁師たちにも帆引き船のノウハウを伝えたそうです。当時の漁業関係者たちのつながりと情熱を表すエピソードには驚かされるばかりです。

遠すぎず、近すぎず

平成23年(2011年)より、かすみがうら市では帆引き船の観光を含めた地域イベント「帆引き船フェスタ」(以下、フェスタ)を毎年開催しています。去る5月3日に2019年度のフェスタが行われました。

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観光帆引き船の受け付け場所は同市坂地区、霞ヶ浦に面した「歩崎公園」です。さて、かすみがうら市は確かに首都圏ですが、フェスタの場所は東京から至近、というわけではありません。

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鉄道であれば、JR上野駅から常磐線で神立(かんだつ)駅まで約80分。そこからタクシーで約20分かかります。車なら、常磐自動車道の桜土浦ICもしくは土浦北ICを利用して、現地まで2時間弱といったところ。鉄道でも車でも、その旅程を含めてのんびりと楽しんでほしいと思います。東京から遠すぎず、近すぎない場所なのです。

アットホームな地域イベント

フェスタは朝10時からの開催ですが、その1時間前には観光客が続々と集まってきました。近隣住民も多く、地域に親しまれているイベントであることが伺えます。
ワカサギの天ぷら、ウナギの蒲焼きなどのグルメブースの出店も多数。

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変わったところでは、ナマズを使用したフィッシュ&チップスもありました。「天然ウナギのつかみ取り」といった体験ブースもあり、子ども連れの観光客で大いに賑わっています。

霞ヶ浦は"海"である

午後1時の帆引き船出航に合わせ、歩崎公園を出て、志戸崎漁港に向かいます。歩いて数分。すでに漁港には帆引き船が2艘係留されていました。間近で見るとなかなかの大きさで、全長は15メートルほど。巨大な帆はまだたたまれた状態です。操船する地元の漁師たちが談笑していました。実際に帆引き船で漁に出たことがありますかと聞くと、「いや、俺たちはないねえ。子どものころは陸から眺めていたよ。シラウオ漁、ワカサギ漁の帆引き船が何十艘も走る霞ヶ浦をね」と答えてくれました。

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出航の時間が迫ってきました。乗船するのは帆引き船ではなく、伴走するエンジンボートです。ライフジャケットを身に着けてボートに乗り込みます。シラウオ漁を生業にしているという船長の操船は実にスムーズ。するりと方向転換して漁港を出ます。防波堤からは、かすみがうら市のご当地ヒーロー「ふるさと応援隊ガウラ―C」が見送ってくれました。

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霞ヶ浦本湖に出ると陸上よりも風の強さを感じます。遮蔽物のない湖面はこの時季、太平洋からの南風がまともに吹きつけます。当然湖は波立ち、ボートは揺れます。ボートがスピードを上げれば、正直、結構な水しぶきもかかります。広大な霞ヶ浦は"海"のようでした。乗船にあたっては、ウインドブレーカーやポンチョなどの着用をおすすめしておきます。

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""海"といったのは例えですが、実は古代の霞ヶ浦は海の底でした。現在の霞ヶ浦のもととなる地形は約2万年前、海水面の低下により陸地が表出して形成されたといわれています。奈良・平安時代には「流海(ながれうみ)」の名で呼ばれ、万葉集のなかでもその情景は詠まれています。その後「香取海」「香取浦」「霞の浦」など、時代や地域によってさまざまな呼称を経ました。「霞ヶ浦」の名が広く定着したのは江戸時代の終わり、1800年代中期といわれています。

気球のように巨大な帆

湖岸から約5分、1.5㎞ほど離れた場所で帆引き船2艘が帆を上げ始めました。ボートも近くに停泊しその様子をうかがいます。漁師3人によっていざその帆が引き上げられました。風をはらんだ帆は思いがけず巨大です。例えるならパラグライダー、いや、気球のような大きさでした。

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その巨大な帆を目の前で見ることができるよう、ボートは帆引き船の右に左に回り込みます。勇壮かつ風雅な帆引き船は、昨今いうところの"映える"というやつです。観光客は揺れに耐えながらスマートフォンで写真を撮り続けます。

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客がひとしきり帆引き船の近影を終えたと察するや、船長はボートを移動させます。霞ヶ浦の北に臨む筑波山が、帆引き船の背景にくる位置を探っているのです。茨城で、いや古代より常陸国(ひたちのくに)で崇められてきた筑波山は美しい双耳峰がその目印。地理に疎くとも必ずその目でとらえることができるはずです。約30分の"撮影会"をひとしきり終えれば観光は終了。ボートは志戸崎漁港へと戻り、午後2時からの2回目の客を迎えます。

を見て、見えてくるもの

今回訪れたフェスタは毎年5月に開催されるものですが、かすみがうら市の観光帆引き船は7月21日(日)~11月24日(日)までの期間、毎週日曜日に運航しています。ただし事前の申し込みが必要。詳細は下記「かすみがうら市観光協会」までお問い合わせください。その期間、歩崎公園内にある「かすみキッチン」では「生シラウオ丼」(900円)が提供されます。その日の朝に捕れた新鮮なシラウオは格別の味わいです。

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平成30年3月、「霞ヶ浦の帆引き網漁の技術」は国による無形民俗文化財に選定されました。帆引き船の姿が伝えてくれるのは、ほかならぬ霞ヶ浦の風土と歴史であり、この地に生きてきた漁師たちの営みです。

でも、我々はそこまで堅苦しく考察する必要はないのかもしれません。ボートに乗って帆引き船を眺めるという"イベント"は理屈抜きに楽しいものです。そんなイベントが思いがけず身近に行われているということを、ぜひ伝えたかったのです。

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参考:
かすみがうら市観光協会ホームページ(http://www.kasumigaura-kankou.jp
「つり人 2013年1月号」(つり人社)、「利根川 322キロの旅」(上毛新聞社)、「利根川図志」(岩波書店)、「日本の海水魚」(山と渓谷社)

      
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2019/5/3取材

問い合わせ

かすみがうら市観光協会 tel. 029-897-1111

かすみがうら市交流センター(帆引き船操業当日) tel. 029-896-1226

操業期間

2019年7月21日(日)~11月24日(日)までの毎週日曜日
※見学船に乗船希望の場合は要予約
※土浦市との合同操業は7月14日(日)および8月4日(日)
※8月4日(日)は、かすみがうら市では乗船できないため受付は行いません

受付場所

かすみがうら市交流センター
茨城県かすみがうら市坂4784番地先 ※乗船場所は志戸崎漁港

運行時刻

7~10月/14:00(受付13:00~13:30、出航14:00)
11月/16:00(受付15:00~15:30 出航16:00)
※8月11日(日)・10月13日(日)・11月3日(日)運休、11月より夕景操業

料金

大人2,000円、小学生以下1,000円
※未就学児は無料

参考コスト
大人2名
4,000円
子供2名
2,000円
参考コスト合計金額
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