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楽しく学ぶ
2020.08.28
奥秩父の禅寺で、心洗われる宿坊体験を 9,500円〜(1名1泊)

天空の寺 大陽寺の宿坊体験

関越自動車道花園インターチェンジから車で1時間半弱、秩父鉄道の三峰口駅からは約11km。大血川に沿って標高800mまで上がっていくと現れるのが、"天空の寺"とも呼ばれる臨済宗建長寺派の禅寺、大陽寺です。携帯電話も圏外になる深山の古刹は、坐禅や写経などの体験ができる宿坊として人気。忙しい日常や都会の喧騒を忘れ、自分を見つめ直すことのできる場所が、そこにはあります。

鎌倉時代に創建された古刹

大陽寺の創建は、鎌倉時代末期の正和2年(1313年)といわれています。開山は後嵯峨天皇の第二皇子、高峰顕日こと仏国国師。門下からは夢窓疎石や天岸慧広など、多数の禅傑を輩出した、鎌倉末期の関東禅林の主流を形成した人物として知られています。

境内に足を踏み入れ、あたりを見回すと、雄大な自然に囲まれたその立地に改めて驚きます。本堂の建立は、宝暦7年(1757年)。一般的に宿坊というとお寺の境内や近隣に別棟として設けられていることが多いですが、ここはこの本堂が宿坊となっています。お寺の暮らしをより身近に感じられるのも魅力です。

現在、そんな歴史ある名刹をひとりで切り盛りしているのが、26代目ご住職の浅見宗達さん。祖父から引き継いだこの寺で、浅見住職が宿坊を始めたのは12年ほど前のことでした。禅寺体験が初めての人にも気後れせずに自然体で過ごせる雰囲気や、合宿所のように広間に布団を敷いて宿泊するスタイルなどが評判となり、国内からだけではなく、外国人旅行客も多く訪れるように。住職によれば「宿坊体験で来られる方の2割くらいは海外の人」だそうです。

なお、大陽寺は宿泊予約者以外の出入りは厳禁となっています。訪問の際は必ず事前のご予約を。また、室内外とも広いのでいわゆる"三密"になることはありませんが、行き帰りの移動も含めて宿泊の際はマスクの着用やソーシャルディスタンスの確保といった感染対策を各自お忘れなく。

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山の上の坐禅堂でヨガリトリート

大陽寺では通常、読経・写経・坐禅ができる宿坊体験ができますが、ヨガリトリートのクラスが開催されることもしばしば。取材日にもちょうど3泊4日のヨガリトリートが行われており、夕方に寺を訪れると、まずは坐禅堂でのヨガクラスから参加することになりました。

断崖絶壁の上にある広々とした坐禅堂は、開け放った窓の向こうに美しい山々が広がる、なんとも気持ちのいい空間。この日、集まったのは、本格的にヨガに取り組んでいる女性から、禅を学ぶことが目的で来たという男性まで、全部で20数名。ここで行う定番のヨガのメニュー、太陽礼拝の清々しさは、都会では決して得られない、かけがえのない体験といえるでしょう。この日指導に当たっていた先生も、「この環境が好きで何度も来ています」と話してくれました。

坐禅堂という修行の場で心地よく体を動かせるなんて、どこまで自由なお寺なんだろう、という感じもしますが、実は大陽寺、山岳寺社のほとんどが女人禁制の時代から、女性が参拝できる寺社として篤い信仰を集めていたお寺でもありました。若い女性リピーターが多いのも、もしかしたらそんな寛容な歴史をもつお寺だからかもしれません。

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筆先に心を置いて「般若心経」を写経

ヨガが終わると読経の時間。本堂に集まり、「般若心経」を住職とともに読唱します。その後は写経。ここでは先ほど読唱した「般若心経」を筆で書いたお手本の上に習字紙を置き、筆ペンで写していきます。

「般若心経はお釈迦様が残された膨大な言葉のエッセンスを凝縮したものです。ただ、意味を考えるのは逆効果。例えば、空というと、わたしたちは雲の浮かんだ青空を指差して、あれが空だと言います。でも、本当の空というのは、雲のその上にどこまでも無限に広がっているもの。わたしたちの頭の中も同じで、写経をしたり読経したりしていると、これでもかこれでもかといろんな考えが頭に浮かんできてしまいますが、実はその向こうには、青い空のように広い世界が広がっています」と浅見住職。

「無闇に意味を考えず、シンプルに筆先に自分の心を置いてください。自分自身の身体すら、どこにあるか忘れてしまうのが理想です」と、写経の極意を教えてくれました。

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心が整う写経のひととき

ただ筆を動かすことに集中して「般若心経」を書き上げると、なんともいえずすっきりした気分に。その後はお待ちかねの食事の時間です。地元の食材を使い、浅見住職自らが手がける大陽寺の精進料理は、とにかく美味しいと評判。大学芋やふろふき大根、野菜の天ぷら、高野豆腐の煮物といった野菜尽くしの献立は、ひとつひとつ丁寧に調理されていて、色合いも美しく、奥深い味わい。仏教では本来、食事中の談笑は認められていませんが、ここでは感謝の気持ちとともに食べることを忘れなければ、会話をしてもいいとされています。

この日は食後に、ヨガの先生による「キャンドル瞑想」も。ひとつひとつのアクティビティはすべて参加自由なので、ひとりで写経を続けたい人はそれもよし、寝転んでゆっくり過ごしたいならそれもまたよし。ちなみに、お風呂は露天風呂。湯船の向こうに谷間が広がる野趣溢れるお風呂で、なんと住職の手づくりだというから驚きます。

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霧深い山の中で迎える清々しい朝

翌朝は、屋外での朝ヨガからスタート。お寺から出て数分歩いたところにある広場のようなところで、立位のままできるヨガに挑戦。深い霧と針葉樹の爽やかな香り、せせらぎの音の中で行うヨガは格別なもの。身体中の毒素が抜けていくような体験ができます。なお、ヨガがない朝は、住職との散歩の時間がもてるそうです。

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天狗と称された開山和尚に思いを馳せる

お寺に戻ったら、開山堂での読経。壁に掛けられた大きな天狗の面は、開山和尚の姿だといわれています。京都での跡目争いに巻き込まれ、兄弟同士で争うような人間関係に疲れ果てた仏国国師は、16歳で出家し、遥か遠く東の国へ。那須・雲巌寺を再興したほか、鎌倉・建長寺や浄妙寺、京都・万寿寺などに歴住、晩年近くなってこの秩父の山奥にたどり着きました。髭も伸び放題、一心不乱に坐禅を組むその姿は、天狗そのものだったといいます。

住職の読経を聞いたあとは、宿坊体験のクライマックス、坐禅を体験。坐禅堂の外には「渓聲即是広長舌 山色豈非清浄心」という、北宋の詩人・蘇東坡の有名な偈(げ)の一節が。谷川の水の音は仏の説法であり、山の景色は仏の清浄な法身である、といった意味ですが、ここには神羅万象に仏が宿っていると考え、その中で究極の自然体を目指す、大陽寺の坐禅の教えが表現されています。

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呼吸を整え、自らを客観視する坐禅

坐禅堂に入ったら、片足を反対の太腿に上げる半跏趺坐に。両足を上げる結跏趺坐は、体が硬い人がいきなり挑戦するのは難しいので、最初はこれでいいそう。目は開けたまま、1mくらい前方の下を見るようにします。これが坐禅は初心者にはなかなか難しいものですが、ここでは姿勢の整え方から呼吸法まで、丁寧にコツを教えてもらえるので安心です。

「坐禅の途中で体を動かしてはいけませんが、背骨を真っ直ぐ、一本の棒のようにすることが大切です。長い物干し竿のようなものを掌の上に載せてバランスをとるように、根元の部分だけで自分の体を支えるイメージで座ってみてください。手の組み方にもいろいろありますが、大陽寺では左手をパーのように開き、右手でその親指を包んで、左手の残りの4本の手を右手の拳に添えるようなかたちにします。それをおへその10cmくらい前に置き、丹田に意識を集中して。手から出てくる気を丹田に送り込み、お腹に全身の血液が集まってくるのを感じて見てください。呼吸法はポンプの空気をすっかり吐き出したあと、自然に緩めるようにしながら吸い込む、というのを繰り返します」

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崖の上の特等席で浮遊感を味わう

イメージするのは荒れ狂う大海原。そこを5m、10m、50m、100mと深く潜っていくと、音のない静かな世界が広がっています。わたしたちが坐禅をするときも、頭にいろいろな考えが次々に浮かんできますが、ここですべきは「丹田に心を据えて、深海の世界に入っていくような深い坐禅を行うこと」だと浅見住職は言います。

「真っ暗な海底にたどり着いたら、そこに転がっているクリスタルボールを想像して。丹田に気を送っていくと、それに光を当てることができます。クリスタルボールが眩しいくらい輝いたら、その中に本来の自分の姿を見ようとしてみてください。繰り返していくと、深いところの自分が目覚めていくはずです」

これは、「自分の体はあくまで借り物である」という考え方と、「その中に仮住まいしている自分を外から見てみる」という実践。今回はクリスタルボールの中に自分の姿を見出すまでには至りませんでしたが、凝り固まった自我や自尊心を手放すきっかけをもらうことができたように感じました。

座禅堂では堂内だけでなく、廊下の窓辺にも坐禅ができるスペースが。ここは住職の言うところの「特等席」。目の前の崖下に広がる幻想的な景色の中で、非現実の世界を心地よく彷徨うような、不思議なトリップ感を味わえます。

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身体と心がすっきりと軽くなったところで、最後に美味しい白粥の朝食を。大陽寺名物、具沢山のけんちん汁が、空腹を優しく満たしてくれます。

手付かずの自然を残した奥秩父の大自然の中で、ゆったりとした時間の流れに身をまかせ、自分を一旦リセットすることができる2日間。山を降りるころには、早くもここに戻ってきたくなっている自分に気づくはずです。

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Photos: Hiroshi Nakata Words: Shiyo Yamashita 

2020/7/25-26取材
2021/6/24編集

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大陽寺
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埼玉県秩父市大滝459
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tel. 0494-54-0296
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http://www.taiyoji.com/
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現在は新型コロナウイルス感染防止のため、宿泊者には室内でのマスク着用およびソーシャルディスタンスの確保をお願いしています。
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参考コスト
1名1泊(坐禅・写経・朝夕食付)
完全予約制
※ヨガリトリートの際は別途レッスン代がかかります
9,500円〜
参考コスト合計金額
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