食品の冷凍技術が日進月歩に進化を遂げています。なかでも握りたての寿司をそのまま冷凍し、宅配するという新たな市場が形成されつつあります。
何度も食べたいと思ってもらうには、単に冷凍で日持ちするだけではなく、おいしいことが大前提でしょう。

江戸前寿司の雄「鮨 銀座おのでら」と特殊冷凍技術を持つ「デイブレイク」がタッグを組んだことにより、高級寿司の冷凍宅配や国外への輸出など、寿司界の未来図が変わっていきそうです。

一流の寿司店が認めた冷凍の味

国内屈指の寿司店がひしめく銀座。江戸前の名の通り、腕利きの寿司職人が技を競い合う高級店が軒を連ねています。なかでも銀座5丁目にある「鮨 銀座おのでら 総本店」は予約が数ヶ月待ちという人気店。2018年、2021年～2024年年始の豊洲市場恒例初競りで一番マグロを競り落としたことでも、さらに有名になりました。系列店は3カ国で15店舗（2024年3月9日以降）を展開し、とても勢いのある寿司店グループです。

「鮨 銀座おのでら 総本店」の経営元である「株式会社ONODERAフードサービス」代表取締役社長・長尾真司さんが冷凍寿司に注目したのは、数年前。

長尾さん曰く「以前から冷凍寿司は存在していましたが、あまりおいしいものがなかったというのが私の印象です。ですから、うちの寿司を冷凍する場合どうすればよいのか、板前とともに試行錯誤しましたし、冷凍技術をお持ちの会社を手当たり次第に当たり、冷凍寿司の食べ比べをさせてもらいました」

1年間のトライ&エラーを重ねて、たどり着いたのが「冷凍寿司には、さばきたてで鮮度のよい魚の握りが向いている」ということでした。もちろん、シャリの水分量や酢の配合なども工夫したといいます。

そして、急速冷凍機として選んだのが「デイブレイク」社の「アートロックフリーザー」でした。長尾さんの理由は明快で「冷凍したお寿司が一番おいしく食べられたからです。品質が落ちないので、衝撃的でした」。

冷凍寿司は研究開発途上ですが、既に店舗では魚の鮮度を保つために「アートロックフリーザー」を導入し運用しているそうです。

最新テクノロジーを搭載したフリーザー

長尾さんを驚かせた「アートロックフリーザー」にはどんな技術が用いられているのでしょうか？

超微細の冷気により高品質でムラのない冷凍を実現する「マイクロウィンドシステム」。そして、AIによる最新の制御システム「AIフリーズ」、霜を発生させない「アンチフロスト機構」といった先端的な機能が備えられているそうです。

「『アートロックフリーザー』は、できたてのものを一番おいしくお届けするというミッションのもと、8年ほどをかけて開発した急速冷凍機です。冷凍技術自体は100年ほど前からありますが、素早く冷やしながら、食材にダメージを与えない、乾燥させないことなどが長年の課題となっていました。そこで『マイクロウィンド』という気流を細かくして、循環させるようなシステムを構築しました」と話すのはデイブレイク株式会社取締役COOの下村諒さん。

「他にも、AIの働きで品質劣化や機械の故障を検知し、例えば冷凍機に品物を入れすぎてしまうミスなどを未然に防ぎます。冷凍機の扱いに不慣れな方が作業を行っても、AIが失敗を検知するので、"品質のムラができたせいで食品を破棄しなければならない"といったような最悪の事態を回避することにつながります」

また「アンチフロスト機構」では、冷却機への霜付きを抑制した新設計を採用。24時間連続の稼働も可能で、従来必要だった霜取りの作業が削減され、生産性を高めてくれます。量産体制に入った場合には、必要不可欠な機能となるでしょう。

テイクアウトを凌駕する冷凍寿司

実際に「鮨 銀座おのでら」で開発中の冷凍寿司をいただいてみました。
上の写真は手前が冷凍、奥が解凍したものです。

まずシャリの旨さが際立ちます。江戸前の特徴となる赤酢が香り、ふわりと握り立てのような味わいで、これが冷凍なのかと驚くほどです。そしてネタの見栄えも美しく、口に入れたときにほどけるシャリとの一体感！まさに高級寿司の味わいそのものでした。

長尾さんは「『鮨 銀座おのでら』の冷凍寿司が目指しているのは、テイクアウト寿司の発展形です。年末年始にかけて店でテイクアウトして数時間経ったものと、冷凍寿司を食べ比べてみましたが、冷凍寿司の味が抜群によかったんです」と語ります。

年末年始に特別需要のある「お節」や「お寿司」は冷凍ものを検討することで、早めの時期に製造して従業員の負担も減少させたいとのことでした。味の点はもちろん、従業員の働き方改革の点からも、冷凍寿司に期待が集まります。

二人三脚で新たな市場を創造

「アートロックフリーザー」は最先端の高機能を備えているとはいえ、使用する側のおいしさへのこだわりが重要になります。

「おいしい食を時間や場所を超えて、おいしく届ける冷凍技術を我々は研究しています。今回の冷凍寿司に関しては、『鮨 銀座おのでら』だからこその高い品質、そして研究があってこそのおいしさになっています」と下村さん。

長尾さんは「冷凍だからといって、ネタの質を下げたら、やっぱりおいしくなかったんです。冷凍もいいネタをつかってこそ、おいしいものになるとわかりました。『鮨 銀座おのでら』の寿司だから、冷凍寿司もおいしい」と胸を張ります。

長尾さんは「解凍方法も重要です。すべてのお客様が簡単にできるやり方を考案中で、最終段階にきています。そして茨城県の境町に専用の工場を建設中です。近い将来、冷凍寿司の販路を本格的に開きたいと思っています」と熱く語ってくれました。
その工場設備に関しては「デイブレイク」社がバックアップ体制にあるといいます。

最新の冷凍技術によって、時空を超えておいしい寿司を届けてくれるフリーザー。その可能性は国内のみならず、国外にも広がっています。いまや日本を代表する食の一つである「寿司」には世界中にファンがいますが、そんな人々に向けて本格江戸前寿司の味を輸出できる可能性が広がっているのです。

Photos: Hiroyuki Joraku　
Words: Tomohiro Tsuchiya

2024/1/16

＜ストーリーに関するご留意事項＞

ストーリーは、BANK The Savings の目標設定を具体的にイメージするための情報提供を目的として委託先が作成した記事に、あおぞら銀行がVisaデビットの利用促進のためのサービス紹介などを追加したものであり、掲載の商品・サービスの誘引が目的ではありません。また、掲載内容は、作成時点における委託先における意見・見解が含まれるもので、個社・個別の商品・サービスを推奨・保証するものではありません。ストーリー内記載のコストは参考値であり、その他諸費用がかかる場合があります。特段の記載のない限り、ストーリー内記載のコストは税込価格とし、税率は10％（軽減税率適用商品は8％）とします。ただし、イートイン・テイクアウトで税率が変わる商品もありますので、詳しくは直接商品・サービスの取扱業者にお問い合わせください。各種割引、キャッシュバックなどは含まれていません。

情報の正確性、完全性、信頼性、適切性等に加え、配信時点で当該商品・サービスが存在すること、お客さまの購入・利用の可能性、価格および掲載企業（人）の内容に関し、あおぞら銀行は一切保証するものでありません。併せてご紹介するVisaデビットに係る優待サービスやキャッシュバックについては、予告なく変更または終了する場合があります。詳細については必ずリンク先のあおぞら銀行HPをご確認ください。また、投資勧誘や特定銘柄の推奨を目的とするものではありません。掲載情報に基づき行ったお客さまの行為および結果等について、あおぞら銀行は一切の責任を負いません。

掲載画像はイメージであり、実物の商品やサービスなどと異なる場合があります。

掲載の商品・サービスに関するお問い合わせは、あおぞら銀行窓口・コールセンターではお受けできません。直接商品・サービスの取扱業者にお問い合わせください。

BANK The SavingsはBANKアプリのみで提供されるサービスです。

BANK The SavingsおよびBANKアプリ、および併せてご紹介するVisaデビットに係る優待サービスやキャッシュバックについては、あおぞらホームコール(0120-250-399)にお問い合わせください。