暮らし方や働き方が大きく変わり、旅の目的地も否応なく変化を求められている昨今。バケーションをとりたい気持ちは山々だけれど、行く当てが見つからないという人も多いのでは？　もし、新宿からたった30分で非日常空間へトリップできたら。もし、食や温泉・スパ、さらにインフィニティプールまで気軽に楽しめたら。今年６月、東京・立川にオープンした「SORANO HOTEL」は、そんな欲求を満たしてくれる、これからのニューノーマルな時代にぴったりのホテルです。コンセプトは、"心も体も健やかでいられるウェルビーイング"。大きな空と目前に広がる昭和記念公園の豊かな緑に癒され、東京にいながらも、東京であることを忘れてしまうほど。

借景を生かしたミニマルなデザイン

ホテルがあるのは、JR立川駅から徒歩８分ほどの「GREEN SPRINGS」敷地内。地域の人たちが集まれる憩いの場所として、ショップや公園、オフィス、多機能ホールが併設された新しいコミュニティエリアです。

広場に面したエントランスから館内に足を踏み入れると、視界に広がるのは、テントをイメージした特徴的なルーバーと、大きな窓の奥に見えるグリーンのコントラストが美しいメインロビー。ホテルの内装を手がけたのは、日本をベースに世界的に活躍するフランス人デザイナー、グエナエル・ニコラ氏です。

白木とグレーを基調にしたミニマルなデザインは、グリーンを主役にしたかったからだとか。陰影の妙を生かした照明にもこだわりが詰まっていて、日中はクリーンでアットホームな印象、夕方から夜にかけては落ち着いたムードと異なる表情を見せてくれます。変わらないのは、いつの時間帯でも"ウェルカム"な雰囲気で満ちていること。かしこまった敷居の高さはなく、スタッフの丁寧でフレンドリーな接客が心和むステイを期待させてくれます。

広々としたスペースでゆったりくつろぐ

客室に入ってまず驚いたのが、都心のホテルと比べて圧倒的に広いルームサイズ。スタンダードな客室タイプでも52㎡あり、全室バルコニー付きで昭和記念公園に面したパークビューというつくり。大きく切り取られた窓からの緑豊かな景色を眺められるように、ベッドが部屋の中央に窓向きに配置されているのもユニークです。ミニマルかつナチュラルなインテリアにやさしい照明など、客室の隅々までグエナエル・ニコラ氏のセンスがちりばめられ、非日常というホテルステイの醍醐味を味わいながらも、リラックスした気分に浸ることができます。

また、SORANO HOTELのオリジナリティは、その料金システムにも表れています。客室料金は１室あたりが基本で、宿泊人数に関係なく一律。部屋ごとに最大宿泊人数は決まっていますが、エキストラベッドチャージも不要です。ゆったりサイズの客室なので、エキストラベッドを入れても十分な広さで、マスターベッドと寝心地に差がないほどのクオリティというのも特筆すべき点といえるでしょう。

全81室中３部屋はドッグフレンドリールームとなっていて、２頭までなら犬のサイズ問わず愛犬と一緒に宿泊も可能です。

"ウェルビーイング"の観点から、快適さとエコを重視してベッドのマットレスはリサイクル可能な高反発ウレタンフォームマットレスを採用。バスルームのアメニティも使い捨てのものは極力置かず、厳選した高品質の詰め替え可能なボトルタイプを用意しています。さらに、歯ブラシもゲストに普段から使い慣れたお気に入りを持参してもらうようにお願いするという徹底ぶり。すでに"サステイナブル"はホテルにとっても新しいスタンダードのようです。

空と大地とつながるインフィニティプール

SORANO HOTELの最大のおすすめスポットは、最上階（地上11階）にあるインフィニティプール。水面がプールの縁と同じ高さにあり、水平線が空と一体化した感覚に。プールに浮かびながら、天気がいい日は富士山が眺められ、美しいサンセットを見ることもできます。温泉水を使用しているので、一年中楽しめるのもうれしいポイント。夜はライトアップされ、ルーフトップバーからの眺望は、まるで東京ではなく、どこか遠くのリゾートのよう！

「SORANO SPA」では、11階のインフィニティプールをはじめ、10階にある同じ温泉水を使ったインドアスパ、ジャグジーや蒸気を超微粒子スチームにした新感覚のナノミストサウナ、ジムスタジオの利用が可能。素晴らしい眺めを望みながら、楽しむことができます。

スパプログラムのなかでも注目は、「コンディショニング」と呼ばれるパーソナルトレーニング。体が健康的なよりよい状態を保つことに重点を置いたもので、３Dボディスキャナーでの測定とトレーナーによる動作評価で、その人の体に合ったトレーニングを提案してくれます。年齢・性別問わず体験できるのも大きな魅力。

適地適作にこだわった食材を使ったダイニング

メインレストラン「DAICHINO RESTAURANT」は、和をベースにした"ジャパニーズ・クロスオーバーフード"のオールデイダイニング。自然の恵豊かな立川という立地を生かし、地元はもとより、多摩地域や秩父・甲信地方の新鮮な野菜や肉、魚、さらには調味料まで選りすぐりの素材を味わえます。レストランの店内には、「野菜」「魚」「ワイン」の３つのセラールームが設けられ、食材の魅力を自分たちの目で確かめられるような仕掛けに。また、オープンキッチンなので、シェフたちの調理をライブで見ながら、安心して美味しい料理を堪能できます。

ディナーはコースもあるけれど、その日の気分で選びたい人にはアラカルトがおすすめ。食事の始まりには、「一番出汁」が供されますが、これは体を内側から温め、胃を整えて、より美味しく食事ができるように。旬の野菜をたっぷり使ったスペシャリテ「大地のサラダ」（3,300円）はぜひ味わってほしい一皿です。彩りも美しく、それぞれの素材に合わせた味付けで、まさに口福。

スペシャリテ以外のメニューは、季節の素材を生かした冷前菜、温前菜、魚介のメイン、肉のメイン、さらにはご飯と麺、デザートというラインナップ。出汁をベースにした繊細でどこかほっとする味付けに、心と体が喜びます。ワインもフランスやイタリアはもちろん、東欧のものなど、ボトルのセレクションも豊富。

一方、朝食は「晴れ（ハレ）の朝食」（3,080円）と「褻（ケ）の朝食」（1,980円）の２種。儀礼や祭り、年中行事などの"非日常"を表す"ハレ"と、普段の生活である"日常"を表す"ケ"という日本伝統の考え方をメニューの名前に利用しています。一汁三菜を基本とした"ライトブレックファスト"の「褻の朝食」は、"SORANO米"のおかゆに自家製味噌の味噌汁、野菜と焼き魚、漬物といたってシンプルでヘルシーな内容。非日常の"スローブレックファスト"である「晴れの朝食」は、発酵食品や健康食材を取り入れたメニューに。すべては"ウェルビーイング"の発想からだそうです。

恋人と、友人と、家族と。完全なオフ時間で、はたまた"ワーケーション"で。いろいろな滞在スタイルにフィットするSORANO HOTEL。従来のフルサービスホテルとはひと味違うからこそ、フレキシブルに利用できるのが魅力です。しかも都心からすぐなので、心と体に癒しの時間が必要だと思ったら、気軽にゲッタウェイしてみませんか？

●2020年11月26日（木）まで「"Go to Sorano Hotel" 都民限定35%OFFプラン【火・水・木・日曜宿泊限定】」の予約が可能。また、12月23日まで「テレワーク応援 ウィークデイ４泊５日プラン」も実施中。その他のプランの詳細は公式ホームページでご確認ください。

コロナ感染拡大防止のため、徹底したアルコール消毒やスタッフの安全管理、密閉、密集、密接回避のための対策がとられています（https://soranohotel.com/news/83/）。

Words: Shiho Amano

2020/9/8取材
2020/9/29編集
2021/3/19編集

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