絵本から飛び出したような世界が広がる「ミューの森」。都心から1時間ほどとアクセスがよく、大自然に囲まれた山梨県上野原市にて、2023年にオープンしました。広々とした園内には自然の森が広がっており、清流も流れています。また、牧歌的なファンタジーの世界観をテーマに構成されているのも特徴です。1日を通して開催されるアクティビティでは、子どもやファミリーはもちろん大人も楽しめる今までにない体験が待っています。

都心から約1時間で大自然が広がる

中央自動車道 上野原ICから、ワインディングの山道を進みながら標高を上げていきます。自然に囲まれた中をドライブしていくうちに都会の喧騒を忘れて、気分がすっかりリフレッシュしていきます。20分ほど走るとまもなく「泊まれる冒険フィールド ミューの森」に到着です。

山々に囲まれたアミューズメントパークのような建物の本館に、カフェや宿泊棟が入っています。レセプションでは気さくなスタッフが出迎えてくれ、宿泊やアクティビティの受付をしてくれます。早速、午後より始まる人気の「蒼の村づくり」にエントリーすることにしました。

サプライズいっぱいのお楽しみ

「蒼の村づくり体験」では「失われたミューの村を参加者たちの手でよみがえらせる」というコンセプトがあります。「ミューの森」には伝説があり、そのストーリーに沿ってコンテンツ全体が運営されています。村づくり隊長のカルロスさんから伝説の話を聞き、"発掘された"というかつての村の地図を見せられると、子どもたちがその世界へどんどん引き込まれていきます。

「今日はそこにある木でツリーデッキを作ろう！」とカルロスさんが声を上げると、子どもの目がキラキラ。この体験では「山道の整備、小屋づくり、家具づくり、遊具づくり」など、いくつかのプログラムがあり、その日によって参加するものが異なります。

木材といっても自然の枝を切り出したもので、一本一本違った曲がり方や太さがあり、子どもたちは考えながらデッキに合った材料を選びます。かなり重量があり子どもには重たいため、親や参加している他の大人たちとも協力しながら、木を運んでデッキ部へと結わえていきます。

そうして完成したツリーデッキ！　体と頭をフルに使って作り上げただけあって、手作りのハシゴで樹上に上がった子どもたちはとても満足気な表情を浮かべます。

「アウトドアですので、木が一本あれば遊びを創造できます。子どもたちが自分たちの手で遊びを創っていけるようにというのが、『ミューの森』のコンセプトです。そして他者とも協力しながら、自然とコミュニケーションが広がるような雰囲気を目指しています」と語るのは、こちらの施設を運営する「イオンファンタジー」の白石小夜子さんです。

五感をフルに使って自然を体感

次のアクティビティまでの間は園内を散策。森の中を散策するだけでもツリーハウスを発見したり、広場に出れば遊具があったりと、どのスポットでも驚きがあり、冒険気分で子どもも大人も楽しく遊べます。

中でもぜひ寄りたいのが、園内を流れる清流「鶴川」です。クリスタルのように透き通る川の中にはときおり魚の泳ぐ姿が。暖かい季節には水遊びに絶好のスポットです。鳥のさえずりを聞きながら、リラックスした時間を過ごします。

続いてのアクティビティは、「マスのつかみ取り」です。小さなプールの中なのに、生きたマスはなかなか捕まりません。手に持っても、ツルッと逃げ出してしまいます。子どもたちは歓声を上げながら魚を追います。

捕まえたマスは、スタッフの手で捌かれ、子どもたちはその様子を一緒に観察します。そして炭火でじっくりと焼かれたものをいただきます。「おいしい！」ここでも笑顔が弾けます。生き物が人間の食に変わる様子をしっかりと体験しました。

食事は本格BBQスタイル

宿泊施設はテント型のグランピングとゲストルームの2タイプがあります。本日はゲストルームに泊まりました。木の香りがほんのり漂い、清潔感のある部屋は快適そのものです。

ディナーとモーニングは部屋ごとにあるBBQスペースでいただきます。牛、豚、鶏、海鮮、地場の野菜などがラインアップされ、食材の多彩さにお腹も大満足。大きい子どもでしたら、自分たちで焼くBBQ体験もできるでしょう。家族団欒や仲間たちとの貴重なひとときを過ごせます。

楽しさ満載で遊び尽くせない！

1日の仕上げは広場での大きなキャンプファイヤー！　子どもたちにはジュース、大人にはホットワインなどが用意され、火を見ながら幻想的な時間を過ごします。さらに階段状のスクリーンにはその日に体験したアクティビティの様子がダイジェストで投影されて、楽しかった日中を思い出しながら1日を締めくくります。

翌朝、モーニングを食べながら「今日も遊んでいく！」「もう一回泊まりたい！」と、子どもたちの元気な声が聞こえました。「ミューの森」では宿泊はもちろん、日帰りでアクティビティを楽しむことができます。カフェに訪れて、園内を散策するだけでも楽しいでしょう。

アミューズメントパークというと、子どもたちがメインの印象を受けますが、大自然に囲まれた「ミューの森」では盛りだくさんのコンテンツが用意され、子どもだけでなく大人も楽しめます。実際ファミリーだけでなく、カップルで来場するゲストが多いといいます。
都心に近くて満足度の高い「ミューの森」へ足を踏み入れてみれば、きっと新たな発見があるはずです。

Words: Tomohiro Tsuchiya
Photos: Hiroyuki Joraku

2023/10/21~22

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