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毎週末に予約受付が開始すると、すぐに売り切れてしまう生チーズケーキがあります。

良質な食材に恵まれた北海道で、地球環境を見据えて原材料を追求した生チーズケーキが製造されています。自社生産した放牧牛乳と平飼い卵を使用している「CHEESE WONDER（チーズワンダー）」です。

素材とともに食感と味わいにもこだわり、つくりたてを急速冷凍して全国へ発送。発売日となる毎週末は数千名のユーザーがサイトにアクセスするという人気商品です。リピーターが多いというのも納得の味わいで、口にするとフレッシュさに驚くこと間違いありません。

クッキーとの絶妙な相性を楽しめる食感と味わい

「チーズワンダー」は、ザクザクのプレスドアーモンドクッキーに、しっとりした生チーズスフレと、ふんわりやわらかいチーズムースを2層に重ねたチーズケーキです。おいしさの秘密は、放牧酪農場で育てた放牧牛乳と平飼い卵を使用した生チーズスフレと生チーズムース。これを、北海道産の小麦やバターと自家製の卵でつくったクッキーと組み合わせたことによる食感と味わいは格別です。

濃厚なチーズのコクを生かした生チーズスフレはしっとり感があり、チーズの風味が香る生チーズムースはエアリーで、口に入れた瞬間にふわっととろけるような食感。そこに、サクッとしつつもバターの風味としっとりとしたコクのあるアーモンドクッキーがよいアクセントになります。

底面のクッキーには溝があり、縦にカットをするとクッキーが「Ｗ」の文字のように見えるのも特徴です。溝に添って割って食べることもできますし、Wの形が見えるように縦に切って食べてもかまいません。

3つの食べ方を楽しめる

チーズスフレやチーズムースは店頭で販売する際は焼成するのが一般的ですが、「チーズワンダー」は焼成していない「生」です。つくりたてを急速冷凍しているからこそのフレッシュな味わいを楽しめます。しかも、自宅で「冷凍」「半解凍」「全解凍」の3パターンの味わいを楽しめるのも特徴です。

「チーズワンダー」は1つずつ個包装に包まれているので、それぞれ解凍の度合いを変えて味や食感の違いを楽しめます。
冷凍庫から出したての「冷凍」だと、まるでアイスを食べているかのような味わいです。冷凍庫から出して常温で30分から1時間程度置いた「半解凍」では、ひんやりとしたアイスのような味わいとともにムースの滑らかな食感も楽しめます。常温で1時間から2時間程度置くと「全解凍」となり、とろりとしたムースの食感を存分に楽しめます。

どの食べ方がベストかは好みが分かれるところですが、「チーズワンダー」は1箱に6個入っているので、ぜひ3パターンの食べ方で変化する味や食感を比べてみましょう。ちなみに製造元のおすすめは、つくりたてのフレッシュな味わいと食感を存分に感じられる「全解凍」とのことです。

おいしいお菓子づくりのため放牧酪農と平飼い養鶏場に挑戦

「チーズワンダー」を製造販売するのは、株式会社ユートピアアグリカルチャー。地元民に愛される札幌の洋菓子「きのとや」や北海道で100年続く和洋菓子の「千秋庵製菓」などを傘下に持つ北海道コンフェクトグループ株式会社の一員です。

株式会社ユートピアアグリカルチャーが掲げるミッションは、地球環境と動物と人に負荷をかけずにおいしいお菓子をつくること。「GRAZE EXPERIMENTS（放牧の実験）」をテーマに、持続可能なおいしいお菓子つくりのため、放牧酪農と平飼い養鶏に挑戦している農業生産法人です。
ベースにある想いは、「よりフレッシュな状態でつくりたてを提供したい」、「より手間をかけたものを届けたい」、「よりよい原材料を使いたい」という3点。想いやテーマを突き詰めて誕生したのが「チーズワンダー」です。

2024年現在、北海道日高町にある自社の放牧牧場で乳牛を約80頭、新冠（にいかっぷ）町にある平飼いの養鶏場に鶏を約6,000羽飼育しているほか、札幌市内の山間地、盤渓（ばんけい）地区にも平飼いの養鶏場を設けて約1,000羽飼育しています。

札幌市の盤渓地区にある農場は約50年間人の手が入っていなかった山間地で、ここに養鶏場のほか、牛や馬を放牧飼育して山間地の有効活用にも取り組んでいます。

都市に近い養鶏場という立地を生かし、朝どれ卵の自動販売機も設置。食材の質や環境にこだわる人たちの間で人気があります。これら、自社牧場や養鶏場で生産された牛乳と卵が「チーズワンダー」の原材料なのです。

データ調査を重ねた環境負荷の少ない牛乳

原材料の自主生産に取り組もうとした際、課題が一つありました。酪農は一般的に牛の飼育過程で排出されるCO2やメタンガスによる地球温暖化など、環境への懸念があるといわれていることです。良質な素材を使った上質なお菓子を未来まで残していきたいという想いから、注目したのが放牧酪農です。

いくつかの研究で、適切な放牧酪農を行えばCO2を土壌に貯留したり草に吸収させたりすることで、環境への悪影響を抑えることができるという結果が出ています。放牧酪農に取り組む企業や酪農家は多々ありますが、同社が他と違うのは、北海道大学と協働して土壌のCO2吸収量などを測定してデータ化していることです。牛何頭分のCO2をオフセットできるのか産学連携で研究を進めることで、環境負荷が少なくてお菓子がよりおいしくなる牛乳の開発をしています。

余ったお菓子を飼料にした循環飼育の卵

卵の生産においても、環境負荷の軽減と素材の質を追求する考え方は同様です。鶏をケージ飼いではなく平飼いしているうえ、食材ロスや廃棄物を削減し有効活用する循環飼育に取り組んでいます。

具体的には、与えているエサの約1割は、北海道コンフェクトグループ株式会社傘下各社のお菓子製造の際に余ったスポンジ屑や割れたクッキー、イチゴのヘタなどを使用しています。調査した結果、これらには鶏にとって必要な栄養素が入っているようで、お菓子製造の余りを与えた鶏の卵は与えていない鶏の卵に比べて甘みとコクが増すということもわかったそうです。

環境問題に配慮するとともに調査データを蓄積していくことで、よりおいしい牛乳と卵を自主生産し、それを使ってお菓子を製造していくサイクルをつくっています。

毎週金曜日と土曜日の20時からオンライン限定で発売

「チーズワンダー」は、百貨店の催事などのイベント販売を除き、常設店舗での販売はしていません。できたてのフレッシュな味わいを楽しめるよう冷凍販売をしているためです。基本的に毎週金曜日と土曜日のそれぞれ20時から販売開始します。チーズワンダーの公式サイトでのオンライン限定販売です。

北海道には良質な食材を生かしたお菓子が無数にありますが、なかでも「チーズワンダー」は素材の質と食感や味わいにこだわり抜いた極上の生チーズケーキです。ひと口食べれば「おお、まさにワンダー！」と声を発してしまうほど、他にはない唯一無二のおいしさが堪能できます。
週末の夜に、ポチっとお買い物して到着をワクワク待つお楽しみもご一緒に。

Words: Nobuka Kawashima
Photos: Toru Tanaka

2024/9/6

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