「おめで鯛」の語呂合わせから日本の縁起物として知られている「鯛の塩釜焼」。
新年のごちそうとしてはもちろん、卒業、入学、就職、結婚、出産などの人生の節目や、記念日や長寿のお祝いなど、ご家族のお祝いごとにもぴったり。
和食の職人が一つひとつ丁寧に仕上げた、徳島・鳴門発のグルメ「塩釜屋大家」の鯛の塩釜焼きをご紹介します。

鏡割りをするとお祝いの席が盛り上がる！

オンラインショップから注文していた鯛の塩釜焼きが届く日。楽しみに待っていると、大きな発泡スチロールに入った鯛の塩釜焼きが届きました。受け取るとずっしりとした重量感。一人で抱えてテーブルまで運ぶのが大変なほどの重さです。蓋を取るとハレの日にぴったりのきれいなピンク色の不織布につつまれた塩釜焼きが現れました。

付属の木槌で塩釜を割る「鏡割り」を楽しめるのも、塩釜焼きの醍醐味のひとつ。一振りですぐに割れるかと思いきや、これがなかなかの固さです。

何度も木槌を振り下ろすたびにいつ割れるかの期待がどんどん高まり、塩があちこちに飛び散るのも塩釜焼きの楽しいところ。歓声が上がり、ハレの日の食卓が盛り上がること請け合いです。

ガンガンと叩き続けてようやく塩釜が崩れはじめました。塩釜が割れたら表面の塩を払い、昆布をそっとはがすと鯛の顔が現れ、晴れて"御鯛面"が叶います。お祝いの席の全員が笑顔になる瞬間。ぜひカメラを用意して臨んでくださいね。

塩の中で蒸し焼きにされた鯛は、焼き鯛とはまったく違うふっくらしっとりとしたやわらかな触感が魅力。塩によって余分な水分が抜け、塩釜の中で蒸し焼き状態となるため鯛のうまみがぎゅっと凝縮されます。そこに昆布の風味が加わり、鯛のうまみを引き立てます。一口ほおばると、上品な味わいが口の中にじんわりと広がり、一度食べ始めると箸が止まりません。

同封のパンフレットには「味が薄いと感じられる場合は、しょうゆやポン酢、お塩などを付けてお召し上がりください」とありましたが、ほどよい塩加減で、何もつけずそのままおいしく食べられました。塩釜焼きのおいしい食べ方や保存方法なども書かれているので、届いたらまずはパンフレットをチェックしてください。

最後は骨まで！余すことなく食べられる

塩釜焼きはそのまま食べるほかにも、身を使って炊き込みご飯やお吸い物にしてもおいしくいただけます。また、鯛を包んでいた塩は、バスソルトや調味料として活用することもできます。

さらに、残った骨からはおいしい出汁が取れます。この出汁を味わいたいがために、リピートされるお客さまもいるのだそう。あらや塩分を洗い流した骨を、包んであった昆布と一緒にひたひたの水と1割程度のお酒で5～6分弱火で炊くと、鯛のだしがたっぷりしみ出したお出汁が完成します。
このうまみたっぷりの出汁を使って、〆にお茶漬けで味わうのがおすすめ。鯛茶漬け用に身の部分を忘れずに残しておいてくださいね。

贈り物に最適な鯛の塩釜焼きとは

鯛の塩釜焼きとは、真鯛まるごと一匹を塩と昆布で丁寧に包み、絶妙な火加減で焼き上げたお料理。赤い皮と白い身を持つ真鯛は、おいしいのはもちろん、縁起の良い組み合わせである「紅白」を体現する存在であることから、お祝いの席のテーブルの真ん中を飾る縁起物として長く愛されてきました。

ほかにも、頭から尾までまるごと出される鯛の姿焼きが「目出鯛」と呼ばれることから「おめでたい」の語呂合わせ、高級魚であること、鯛の骨を持ち歩くと金運アップや厄除けとなるなどの言い伝えも、鯛が縁起物であるエピソードとして知られています。

塩釜屋大家の塩釜焼きはなぜおいしい？

徳島県鳴門市から鯛の塩釜焼きを全国に届けているのは、「塩釜屋大家」の店主・大家圭一郎さん。両親の営む飲食店を手伝っていたことや、現在も魚屋さんを兼務していることから、魚の目利きは抜群。塩釜焼きのために新鮮な真鯛を厳選して仕入れ、注文を受けてから一つひとつ手作業で調理しています。

鳴門の塩と昆布で包み込んだ、つるっとしたきれいな塩釜の形のヒミツは、塩と卵白の絶妙な配分によるもの。また、季節によって微妙に変化させる焼き色も店主のこだわりなのだとか。

「冬なら温かみのあるほんのりとした香ばしい色、夏は涼しめの白っぽい色といった具合に、季節によって焼き加減を変えているんですよ」と大家さん。料理の見た目で四季を表現する和食の職人ならではの発想なのでしょう。

注文は全国からあり、誕生日やお正月に毎年注文するなどリピーターが多いのだとか。お祝いとして塩釜焼きを受け取った人が、今度は自分用に、身内や知人にお祝いとして贈るなど、"めで鯛"の輪が広がっているのだそうです。

お好きな文字やメッセージを入れてもらえます

塩釜の中心に、好きな文字やメッセージを書き込んでの注文もできます。お祝いメッセージは注文ページの備考欄に記入するだけ。お名前などの短いものから、記念日や結婚、長寿のお祝いや感謝のメッセージまで対応してもらえます。
お祝いの席を彩る、心温まるメッセージを添えた世界にひとつだけの鯛の塩釜焼を注文してみてはいかがでしょうか。

お正月が終わると、成人式。その後は、入園・入学、卒業、就職など、1月から4月にかけては、お祝いシーンが多くなる季節。晴れて志望校に合格した受験生へのサプライズにもおすすめです。人生の節目に「塩釜屋大家」の鯛の塩釜焼きで思い出に残る食卓を囲みませんか。

Words: Mitsue Ichioka（iworks）
Photos: Takuya Matsubara（Studio PM）
2022/11/9

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