仕事終わりの平日、気心の知れた男友達と少し遅めの時間から軽く食べながら一杯――青学西門通り〜渋谷二丁目はもうこの10年以上、そんなシチュエーションにぴったりのエリアとなっている。ここ西門通りにセンスが良さそうなお店「miyajiarai」が10月9日（SHIBUYA 109にかかっているらしい）にオープンしたと聞き、さっそく足を運んでみた。

同じく渋谷の東急本店近くで、いまはなき「SHIBUYA BED」というカウンターイタリアン（ちなみにここのあとは『CHINESE BED』としてこれまた洒落たカウンター中華がオープンしているのだが、そのお話はまた別の機会に）にいらしたソムリエの宮地英典さんが、場所もコンセプトもモダンにアップデートして、若き新井純平シェフと立ち上げたのがこちらのお店である。

予約なしでの訪問だったのだが、店は満席。オープンしたてで、まだあまり知られてないはずなのに、この盛況っぷりをみると期待が高まる。空腹をもてあましていた僕らは2軒隣のお店で餃子をほおばりながら席が空くのを待った。30分も経たぬうちに、電話が鳴りそそくさとお店へ。

メニューをめくると、定番のものに小洒落たアレンジが効いたお皿がずらりで、自分の勘にああ鼻が利いたなと、この時点で少し満足してしまった。この日はシェフの美意識を感じさせる「柿とブッラータのカプレーゼ(写真)」「舞茸とトリッパの白ワイン煮込み」「子羊とポルチーニのラグーソースパスタ」を注文。

どれもありそうでなかなかない組み合わせ、イタリアのワインと合わせていただき幸せな気分に。メインまでもう少しがっつり食べるときにもよし、ハーフポーションもやってくれるとのことでひとりでもよし。平日は深夜2時までオープンしていることもあり、ワインバー使いもよし、便利なお店ができたものである。この日は二人で約1万円、お値段も絶妙のあんばいです。


山本憲資　プロフィール
大学卒業後、広告代理店を経て、雑誌『GQ JAPAN』の編集者に。食、テクノロジー、カルチャーなど幅広い企画を手がける。その後、起業し2011年ソーシャルメディア「Sumally（サマリー）」をローンチ、続いて2015年にスマホ収納サービス「サマリーポケット」のサービスを開始。休日は、趣味の食べ歩きを全国津津浦浦と気ままに楽しんでいる。

2019/10/30取材
2021/6/24編集

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