ウォール街のランダムウォーカー ウォール街のランダムウォーカー
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2025年2月28日

「ウォール街のランダムウォーカー」 #48

今回は投資の真理を教えてくれる、インデックス投資の名著「ウォール街のランダムウォーカー」について触れていきます。
この本は、私も25年前(新卒時)に読んで感銘を受けました。

インデックス投資の名著 ウォール街のランダム・ウォーカー(バートン・マルキール著)を紹介。筆者の推し本です。

インデックス投資の名著 ウォール街のランダム・ウォーカー(バートン・マルキール著)を紹介。筆者の推し本です。

改訂のタイミングで改めて目を通して、良書であると実感しました。
ご存じの方も多いと思いますが、私なりに復習がてら要点だけをまとめてみましたので、ぜひ最後までお付き合いください。
結論は非常にシンプルです。

ちなみに、この本の著者は、バートン・マルキール氏です。(アメリカの経済学者兼投資家です)
ハーバード大学で学士号とMBAを取得。過去に大統領経済顧問委員会委員やアメリカン証券取引所理事等を歴任されています。
また、世界的な投資会社ヴァンガードグループの社外重役として28年間活躍された方です。
初版が発行された1973年から50年以上にわたって投資家に愛読され続けていますが、
実は初版が発行されたときには、市場平均に投資する方法はかなり批判されていたといいます。

本のタイトルであるランダムウォークとは、「物事は過去の動きからは、将来の動きや方向を予測することは不可能である」ということを意味しています。

『株価は、ランダムウォークである。』

つまり、株価(株式市場)は、過去の動きから、将来を予測するのは不可能だと断言されています。
本書内では、目隠ししたサルが投げたダーツで決めたポートフォリオと、専門家が運用する投資信託の運用成果はたいして変わらない。
結局のところ、株価(株式市場)の動きは、ランダムなので、運用の専門家は市場に打ち勝てないと示されています。

それでは、実際の検証結果を見ていきましょう。

本書内では、2001年〜2021年末までの20年間の運用成果の比較結果として、ファンドマネージャーが運用する投資信託の平均リターンは8.7%に対し、
米国の代表的な株価指数「S&P500」の平均リターン9.68%であることが検証されています。

『素晴らしい成績を出したファンドであっても、いずれ暴落して勝ち続けることができない。
そのため、長期的に安定したリターンを得るためにはインデックスファンド(市場平均に連動する)への投資をすべきである』と説かれています。

また、参考までに1801年から2021年の200年を超える期間では、株式は年平均8.4%のリターンを出しており、1801年に1ドルだった株価が2021年には5,400万ドルになっています。
さらに、1977年に登場したインデックスファンドに1万ドル分を買っていた投資家は、2023年初頭には1万ドルが約214万ドル、プロが運用する株式投資信託では約147万ドルという結果でした。

『運用のプロがどれだけ頑張って分析や予測をしても、市場平均を超えるパフォーマンスを出し続けることは非常に難しく、
結論としてはインデックスファンドへの投資、それをバイ・アンド・ホールドすることに勝る投資法はない』と説かれています。

他にも本書内では、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析の難しさについても詳しく解説されており、それに対してインデックス投資こそがいかに優れていて非常に合理的かつコストパフォーマンスの良い投資になっているかも理解することができます。
詳しく知りたい方は、ぜひ本書を読んでみてください!

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