用語解説

連結粗利益

銀行本来の業務からの利益である「資金利益」「役務取引等利益」「特定取引利益」「その他業務利益」の合計が業務粗利益です。(「連結粗利益」は、銀行の子会社を含めた連結ベースでの粗利益を表します。)一般企業における売上総利益(売上-売上原価)に相当するもので、銀行が連結子会社を含めたグループ全体で、銀行本来の業務でどのくらいの利益を上げているかを表します。

資金利益

貸出金や有価証券で運用することによって受け取る貸出金利息や有価証券の利息配当金等(資金運用収益)から、預金利息など、資金の調達のために支払った費用(資金調達費用)を差し引いたものです。

役務取引等利益

貸出業務、証券業務、為替業務などにおいて顧客に提供するサービスの対価として受け取った手数料収益から、支払った手数料を差し引いたものです。

特定取引利益

特定取引勘定で行う有価証券取引やデリバティブ取引等から生じる収益と費用の差額です。特定取引勘定とは、金利、通貨、有価証券等の相場の変動などを利用して市場取引により利益を得ることを目的とした取引(トレーディング目的の取引)を、貸出や預金のようなトレーディング目的以外の取引と区分して経理するための勘定項目です。

その他業務利益(国債等債券損益を含む)

銀行本来の業務からの利益のうち、上記の資金利益、役務取引等利益、特定取引利益以外のものです。例えば、投資目的で保有していた国債等の売却による損益や外貨の売買による損益などが含まれます。

経費

業務活動を行う上で必要な経費です。行員の給料などの人件費、店舗や広告あるいはコンピューターシステム関連の費用などの物件費、消費税などの税金があります。一般企業における販管費(販売費及び一般管理費)に相当するものです。

持分法投資損益

連結子会社以外のグループ会社(関連会社など)に対して、連結決算上「持分法」を適用した際に計上される損益を表します。

連結実質業務純益

連結粗利益から経費を差し引いた業務純益に持分法投資損益を足したものです。業務純益は、一般企業における営業利益(売上粗利益-販管費)に相当するもので、銀行本来の業務にかかる業績を表す指標です。

与信関連費用

貸出金が将来回収不能となった場合の損失に対する備えとしての貸倒引当金の計上に係る費用や、貸出先の破綻などによる貸倒れ損失(貸出金償却)などが含まれます。

経常利益

連結実質業務純益から、与信関連費用や保有する株式の売却による損益などの臨時的に発生した損益を加減したもので、銀行の通常の活動から生じた利益を表します。

非支配株主損益

正式には「非支配株主に帰属する当期純利益」といいます。100%子会社以外の連結子会社の損益のうち、親会社である当行に帰属しない損益を表します。「非支配株主」とは、連結子会社にかかる当行以外の株主のことです。

親会社株主純利益

正式には「親会社株主に帰属する当期純利益」といいます。連結ベースでの当期の最終的な業績を表すものです。

経費率(OHR)

経費率(Over Head Ratio)は、銀行の業務の効率性を示す指標の一つで、経費の粗利益に対する比率を表します。この比率が低いほど、より少ない経費で、より多くの粗利益を上げていることを示します。
経費率(OHR)=経費/連結粗利益×100

自己資本比率(バーゼル3)

保有するリスク資産等に対する自己資本の割合で、銀行経営の健全性を判断する指標です。当行は国内基準行として、以下の算式によって算出した自己資本比率を4%以上に維持することが求められています。
自己資本比率=自己資本/(リスクアセット:信用リスク+市場リスク+オペレーショナルリスク)×100

  • 一般企業が開示している自己資本比率とは、算出方法が異なります。

ROE(純資産利益率)

ROE(Retrun on Equity)は、企業の収益性を表す指標の一つで、企業が資本をどれだけ効率的に使用して利益を上げているかを示します。
当行KPIで使用している算式は次の通り。ROE=当期純利益/(期首純資産+期末純資産)÷2

ROA(総資産利益率)

ROA(Retrun on Assets)は、ROEと同様に企業の収益性を表す指標の一つで、企業が資産をどれだけ効率的に使用して利益を上げているかを示します。
当行KPIで使用している算式は次の通り。業務純益ROA=連結実質業務純益/(期首純資産+期末純資産)÷2