リスク管理態勢

市場リスク管理

市場リスクとは、「金融市場の動きにより、保有する金融資産負債ポジションの価値が変動し損失を被るリスク」と定義されます。当行は、トレーディング業務・バンキング業務におけるすべての資産・負債やオフバランス取引の市場リスクについて、さまざまな角度から分析・把握を行うとともに、対象取引やリスク管理方法・時価評価方法を文書により明確化し、適切な市場リスクの管理に努めています。

市場リスク管理の手続き

取締役会およびマネジメントコミッティーは、グループ全体およびフロントオフィスである各業務部門・部署に対して市場リスク見合いの資本を配分し、配分資本に基づくリスク・損失の限度額等を設定しています。

これらリスク・損失の限度額の使用状況、遵守状況のモニタリングは、フロントオフィスから組織的・人的に独立した市場リスク管理部が一元的に行っています。市場リスク管理部は、トレーディング業務については日次で、バンキング業務については日次または月次で市場リスク・損益のモニタリングを行い、チーフリスクオフィサーやフロントオフィスの担当役員に直接報告を行うとともに、定期的に取締役会、マネジメントコミッティーおよびALM委員会に報告しています。

市場リスクの算定手法の概要

当行は、バリュー・アット・リスク(VaR)の手法によりトレーディング業務・バンキング業務の市場リスクを計量化し、このVaRに基づいて市場リスクの限度額の設定、リスク状況のモニタリングを行っています。VaRとは、一定の信頼水準において生じうる予想最大損失額を統計的に推計する手法で、各国の金利や株価、為替レート等のリスク・ファクターが変動することによって生じる予想最大損失額を共通尺度で把握することが可能になります。

当行は、ヒストリカル・シミュレーション法を用いた内部モデルにより、VaRを算出しています。なお、バンキング勘定の金利リスクについては、個々の取引の契約金利期日を満期として計測しており、期限前返済については見込んでいません。また、「コア預金」(流動性預金のうち引き出されることなく長期間金融機関に滞留する預金)については、流動性預金の①過去5年の最低残高、②過去5年の最大年間流出量を現在残高から差し引いた残高、③現残高の50%相当額のうち、過去1年間の最小金額を、最長満期5年(平均2.5年)に設定して金利リスクを計測しています。

銀行の市場リスクの状況

バック・テスティング

当行は、日々のVaRと損益を比較するバック・テスティングによりVaRの信頼性を検証しています。次のグラフは、トレーディング業務の平成29年4月から平成30年3月末までの245営業日を対象とした、内部モデルによるVaRに対するバック・テスティングの結果を示したものです。VaRを超過する損失が発生したのは0営業日で、当行のVaRの信頼性を裏付けるものとなっています。

ストレス・テスト

VaRを補完するため、当行は統計的推定を超える市場変化の影響度を評価するストレス・テストを定期的に実施しています。具体的には、金利や株価、為替レート等の市場リスク要因に過去に起こった大きな市場変動と同等の混乱が発生した場合や金利の傾きが変化した場合等、その時々のポジションや市場の状況を勘案したストレス・シナリオを設定し、ストレス・シナリオが現実化した場合に現在のポジションから発生し得る損失額を算出し、ALM委員会に報告しています。

マーケット・リスクに対する所要自己資本の額

平成29年3月期末および平成30年3月期末の自己資本比率算出における、マーケット・リスクに対する所要自己資本の額とその内訳は、以下のとおりとなっています。

投資業務の市場リスク管理

J-REIT等への投資業務に伴う市場リスクについても、VaRに基づくリスク量および損益に対する限度額を設定し、トレーディングやバンキングのポジションと統一的な手法で管理し、リスクおよび損益の状況を経営陣に定期的に報告しています。

市場流動性リスク管理

市場流動性リスクとは、市場の混乱や取引の厚みの不足等により、市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされることにより損失を被るリスクをいいます。市場流動性リスクについては、市場規模と保有ポジションの割合等を市場リスク管理部でモニタリングし、保有ポジションが過大とならないよう留意した運営を行っています。

資金繰リスク

資金繰リスクについては、円貨・外貨ともに財務部が一元的に管理しています。流動性の高い有価証券等を十分に保有し、各種決済に係る必要資金が適切に確保できるよう、万全を期しています。資金の運用・調達については、年次および月次で資金計画を取締役会等にて策定し、資金繰状況についても財務部が経営陣に日々直接報告する体制としています。

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